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シネマ1987online

PARKS パークス

若者たちをさわやかに

東京都吉祥寺にある井の頭恩賜公園の100周年を記念して作られた映画。

恋人にふられ、留年の通知を受け取った大学生の純(橋本愛)は井の頭公園近くの自分のアパートに不思議な女性の訪問を受ける。その女性ハル(永野芽郁)は自分の父晋平のことを小説にするために父の遺品を頼りに吉祥寺に来たこと、純の住んでいた部屋に50年前父の恋人佐知子が住んでいたことを打ち明ける。純とハルは佐知子の消息を追い、佐知子の孫のトキオ(染谷将太)から佐知子が亡くなっていることを聞く。佐知子の遺品のオープンリールを再生すると、晋平と佐知子が作り上げた歌が途中まで流れてくる。純とトキオとハルは途中までしか聞けない歌を自分たちの手で作り上げることにする。

留年取り消しのために取り組む純、歌をきっかけに音楽界で名を上げようと考えるトキオ、晋平と佐知子の気持ちを歌に込めたいと願うハル。3人の思いが交差しながら物語は進む。

監督・脚本の瀬田なつきは舞台となる吉祥寺や井の頭公園を映像に取り入れたり、作品構成を工夫したりして、過去と現在の若者をさわやかに描いている。主演の3人がうまく演じていて、好感の持てる映画になった。(2017年7月6日・金川)

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