バリー・シール アメリカをはめた男
麻薬密輸で巨万の富
大手民間航空会社でパイロットを務めるバリー・シール(トム・クルーズ)は、愛する妻子とともに何不自由ない暮らしを送っていた。ある日、彼のトップクラスの操縦技術に目を付けた米中央情報局(CIA)が、ある極秘作戦に彼をスカウトする。偵察機のパイロットとなったバリーは極秘作戦の過程でコロンビアの巨大麻薬組織メデジン・カルテルの麻薬王パブロ・エスコバルらと接触。エスコバルにパイロットの腕を買われ、麻薬の運び屋として大活躍することになる。
トム・クルーズがCIAの極秘任務を請け負いながら、麻薬の密輸で巨万の富を築いた実在の天才パイロットを演じている。「エクス・マキナ」などのドーナル・グリーソン、「21オーバー 最初の二日酔い」などのサラ・ライトらが共演している。監督は「ボーン・アイデンティティー」のダグ・リーマンで、トム・クルーズとは以前に「オール・ユー・ニード・イズ・キル」で、タッグを組んだ仲である。
この映画では、トムが全てのフライトシーンを自分でこなしている。政府だけでなく、麻薬王からも雇われた男の人生をコミカルなタッチで描き出しているが、ドラマの部分は少し薄い気がする。(2017年11月2日・酒井)