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シネマ1987online

ウインド・リバー

緊張感あふれる演出

アメリカ中西部のワイオミング州にあり、深い雪に囲まれたウインド・リバー。野生生物局の職員として活動している地元の白人ハンター、コリー・ランバート(ジェレミー・レナー)は雪の上で凍りついている先住民の少女の死体を発見する。彼女はコリーの死んだ娘エミリーの親友ナタリーだった。

事件を捜査するため、FBIから新米の女性捜査官ジェーン・バナー(エリザベス・オルセン)が一人だけ派遣される。検視の結果、ナタリーは生前にレイプされていることが分かる。ジェーンはウインド・リバー一帯に詳しいランバートの手を借りて調べを進めていく。

アメリカの辺境をテーマにした「ボーダーライン」「最後の追跡」の脚本で注目されたテイラー・シェリダンが、「フロンティア3部作」の最終章と位置づけ、脚本に加えて初めて監督も務めたクライム・サスペンスである。

主演は「ハート・ロッカー」のレナーと「マーサ、あるいはマーシー・メイ」のオルセン。

アメリカ社会が抱える問題を背景に、緊張感あふれる演出で、スリリングに描き出している。少し暗いのは難点だが、優れた作品であることは間違いない。(2018年09月06日・酒井)

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