グッバイ・ゴダール！

天才のかわいい一面

1967年、パリで哲学科に通う１９歳のアンヌ・ヴィアゼムスキーは、世界中から注目される気鋭の映画監督ジャンリュック・ゴダールと恋に落ち、彼の新作「中国女」でヒロインに大抜てきされる。

映画製作の現場を初めて体験したアンヌは、刺激的な日々に有頂天になる。しかし６８年、街では革命の機運が高まり、ゴダールも社会運動に傾倒していく。アンヌは戸惑いながらもゴダールを見守るのだが…。

ゴダール映画のヒロインに起用され、彼の妻となったアンヌ・ヴィアゼムスキーの自伝的小説「それからの彼女」を、「アーティスト」（2011年）で米アカデミー賞監督賞を受賞したミシェル・アザナヴィシウスが映画化した。出演はゴダール役は「ドリーマーズ」「恋人たちの失われた革命」のルイ・ガレル、アンヌ役は「ニンフォマニアック」「シークレット・オブ・モンスター」のステイシー・マーティンが演じている。

五月革命に揺れるパリを背景に、ゴダールと恋に落ちた学生アンヌの視点から、ゴダールとの刺激的な結婚生活をおもしろおかしく描き出している。天才ゴダールのかわいい一面が描かれているのが、なんともほほ笑ましい。（2018年09月27日・酒井）