最高の人生の見つけ方

大胆な脚色でリメーク

７０歳の主婦北原幸枝（吉永小百合）と５１歳でホテルチェーンの社長剛田マ子（天海祐希）は共にがんによる余命宣告を受けた。２人は同じ病室に入院し、仲良くなる。ある日、２人の目の前で入院患者の１２歳の少女が倒れる。死んだ少女のバッグを拾った幸枝は少女の弟からそのバッグはいらないと告げられる。退院した幸枝がバッグを調べると「私が死ぬまでにやりたいこと！」と書かれたノートが見つかる。それを読んだ幸枝は、少女がやりたかったことを代わりに実現しようと考える。幸枝の話を聞いたマ子も賛同し、２人で行動を始める。

スカイダイビングから始まった少女の夢を実現する旅は各地を巡りながら実現していくが、やがてお互いの生活や家族、生き方について考えるようになる。そして「宇宙旅行をする」ことだけを残してマ子は死ぬ。

２００７年の同名アメリカ映画のリメーク。監督の犬童一心はオリジナル作品を大胆に脚色し、感動的な映画にしている。自分の死をどう迎えるのかを考えさせられる作品だ。（2019年10月17日・金川）