パッドマン 5億人の女性を救った男
歌と踊り交えた感動作
インドの小さな村で暮らしているラクシュミは結婚したばかりの妻ガヤトリが高価な生理用ナプキンを買えず、代わりに古布を使っていることを知る。ラクシュミは妻のために清潔で安価なナプキンを作ろうと研究に没頭するようになる。
しかし村人からは変人扱いされ、とうとう村を追い出されてしまう。それでも情熱を失わず、ナプキン作りに突き進むラクシュミはある素材の存在を知り、安価なナプキンを完成させる。
苦労の末、低コストの商用パッド(ナプキン)の製造機を開発した実在のインド人男性の物語である。主演は「チャンドニー・チョーク・トゥ・チャイナ」(2009年)のアクシャイ・クマール、共演にソーナム・カプール、ラーディカー・アープテー。監督は、妻であるガウリ・シンディー監督の「マダム・イン・ニューヨーク」(2012年)にプロデューサーとして携ったR・バールキが務める。
インド映画のお約束ごとの歌と踊りを織り交ぜながら、単純明快で分かりやすい感動作に仕上がった。
楽しいだけでなく、インドの女性の地位の低さも盛り込まれており、現代のインド社会の現状を考えさせる作品となっている。(2019年2月28日・酒井)