ビッグ・リトル・ファーム
自然重視の農場経営
監督のジョン・チェスターと妻のモリーは大都会ロサンゼルスを離れ、東京ドーム約17個分の広さの荒れはてた農地へと移住する。そこで2人が農場を経営する8年間を追ったドキュメンタリーである。
農業用水の確保や農地の土壌改良からスタートした2人の自然を重視した農場経営は山あり谷ありの8年間だった。
果樹を多く育てること、家畜の飼育に力を入れること、何よりも自然を大切にした農業を目指していく。2人のこの基本的な姿勢は問題が発生しても、自然の力を活用することで解決していく。問題場面の映像に自然との共生の難しさ感じ、解決した時には自然の持つ力の素晴らしさを感じる。
「自然は完璧である」というジョンの言葉とジョンが撮影した農場の動植物の映像が深く印象に残る。AFI映画祭観客賞など受賞多数。(2020年5月28日・金川義守)