フェアウエル
中国の家族の絆を温かく
ニューヨークで暮らすビリーは祖母ナイナイが肺がんで余命3カ月の宣告を受けたと知り、両親とともに中国へ帰国する。ビリーは祖母が残りの人生を悔いなく過ごせるように病状を本人に明かした方がいいと主張するが、両親や親族たちは中国では助からない病気は本人に告げない伝統があると反対する。そして、いとこの結婚式を理由に海外にいる親戚一同が戻ってくる。
監督はこれが長編2作目のルル・ワンで、主演は「オーシャンズ8」「ジュマンジ ネクスト・レベル」のオークワフィナ。この作品でゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞した。全米でわずか4館の公開でのスタートだったにもかかわらず、口コミが広がり、上映館数が飛躍的に拡大して異例の大ヒットとなった。家族を温かく描いた本作から、愛することの素晴らしさ、生きることの尊さ、家族の絆の尊さに触れることができる。(2020年11月5日・酒井)