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シネマ1987online

夏への扉 キミのいる未来へ

清涼感あるSFラブストーリー

ロバート・A・ハインラインの名作SF小説の世界初となる映画化。ロボット開発で将来を期待される高倉宗一郎(山崎賢人)。両親を亡くし、義父の娘の璃子(清原果耶)と猫のピートを支えに会社で研究に没頭していた。だが研究が完成間近の1995年、罠にはめられ、冷凍睡眠させられる。目を覚ませば30年後で研究成果も財産も失い、璃子は謎の死を遂げていた。宗一郎はロボットのピート(藤木直人)の助けを借り、璃子を救い、失った人生を取り戻すために動き出す。

原作の持ち味のユーモアや科学の進歩した未来社会の驚異は薄まったが、日本を舞台に再構築した作品として上々の出来栄え。大事なキャラクターの猫もいい。監督は「ソラニン」の三木孝浩。山崎、清原のキャスティングも相まって清涼感あるSFラブストーリーの好編となった。(2021年7月1日・小野)

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