007 ノー・タイム・トゥ・ダイ
クレイグ版ボンド最終作
英国諜報部を引退し、恋人マドレーヌと南イタリアに滞在していたジェームズ・ボンドはスペクターの襲撃を受ける。辛くも危機を脱したが、恋人の裏切りを疑い、別れを告げる。それから5年、選択したDNAの持ち主のみに死をもたらす細菌兵器の研究所が襲撃され、科学者が誘拐された。CIAの旧友から協力を求められたボンドは再び危険な仕事に身を投じる。
ダイエル・クレイグ版007の最終作。豪華な映像のてんこ盛りだが、2時間44分の上映時間はさすがに長い。登場人物も多く、敵味方入り乱れての中盤は正直ストーリーが追いづらい。ところが、終盤は驚きの展開だった。ボンドの結婚を描いた「女王陛下の007」の音楽が随所に流れ、人間としてのボンドを描く物語と迫力あるアクションシーンのブレンドが見事だ。(2021年10月14日・後藤)