猫は逃げた
男女4人の恋愛模様
町田亜子はレディースコミック作家で、雑誌編集者の松山俊也と関係を持っている。夫の週刊誌記者の広重も同僚の真実子と浮気。夫婦仲は冷え切り、離婚協議中だ。2人は飼い猫のカンタをどちらが引き取るかでもめている。そんな矢先、カンタが家からいなくなってしまう。
亜子役を「追い風」の山本奈衣瑠、広重役を「孤狼の血LEVEL2」の毎熊克哉、真実子役を「階段の先には踊り場がある」の手島実優、松山役を「ミュジコフィリア」の井之脇海が演じる。監督は「街の上で」の今泉力哉で、「アルプススタンドのはしの方」の城定秀夫が脚本を務めている。
なかなか結論を出せない迷える男女4人の恋愛模様をユーモラスに描き、4人の責任のなすり付け合いが面白くて思わず笑ってしまう。センスの良いドラマに仕上がった。今泉監督、この種の映画を作らせたら右に出る者がいない。(2022年5月5日・酒井)