It's Only a Movie, But …

シネマ1987online

わたしは最悪。

正直すぎる本音と選択

北欧の街オスロ。才能豊かなユリアは熱しやすく冷めやすい性格で、心の声に正直に直感的に行動するため人生の方向が定まらない。10歳以上年上のコミック作家アクセルと出会い、同棲を始めるが、アクセルは子供を欲しがり、ユリアに妻となり母となるよう勧める。脇役のような自分の人生に不満を覚えたユリアは招待されていないパーティに紛れ込み、若く魅力的なアイヴィンと恋に落ちる。

人生はさまざまな選択の連続だ。選択の結果が「最悪」なこともあるだろう。ユリアの正直すぎる本音と選択は見た人が過去を振り返り「あれで良かったのかも」と肯定的な気持ちを抱かせるような力を持っている。若い女性の成長物語であり、同世代の女性から大きな共感を得る作品と思う。主演のレナーテ・レインスヴェはカンヌ国際映画祭女優賞を受賞。本作はアカデミー賞2部門で候補となった。(2022年7月21日・後藤)

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