It's Only a Movie, But …

シネマ1987online

私のはなし 部落のはなし

差別の愚かさ突き破る

監督の満若勇咲は大阪芸大の学生だった20歳の頃、と畜場とそこで働く人々をとらえた映画を制作したが、差別問題の壁により劇場公開を断念した。それ以来、部落問題を考え続け、「私のはなし」として差別される側と差別する側を含めた人々に語ってもらうと同時に、「部落のはなし」として部落問題の歴史や背景、現状を盛り込んでこのドキュメンタリーを完成させた。

3時間半の映画を見終えたとき、この差別は綿々と意識の中に作られてきたフィクションであり、差別をしたり受けたりする理由など何もないことが分かる。これまで差別があったから差別をしている。そうした愚かさを突き破るかのように若者たちがブルーハーツの「青空」を歌うシーンには本当に感動させられる。

「なぜ君は総理大臣になれないのか」「香川1区」の大島新がプロデューサーを務め、監督をしっかりサポートした。(2022年7月28日・後藤)

TOP