パーフェクト・ケア

マフィアに狙われた悪女

マーラ・グレイソンは法定後見人で多くの顧客を抱え、裁判所の信頼も厚い。しかし、その正体は医師や介護施設と結託し、法の抜け穴を巧みについて高齢者の資産をむしり取る冷酷な悪女だった。彼女は資産家のジェニファーに目を付ける。身寄りもなく、格好の獲物と思えたが、その背後にはロシアン・マフィアがいてマーラは命を狙われることになる。

「ゴーン・ガール」「プライベート・ウォー」のロザムンド・パイクが悪徳後見人を演じ、昨年のゴールデングローブ賞で主演女優賞に輝いた。共演は「スリー・ビルボード」などのピーター・ディンクレイジ、「ゴジラvsコング」などのエイザ・ゴンザレスで、監督は「アリス・クリードの失踪」「フィフス・ウェイブ」のＪ・ブレイクソン。悪者しか出てこない正義不在の作品だが、テンポがいいので見終わった後、爽快な気分になる。（2022年2月17日・酒井）