2005年2月号

出席者 笹原・横山・酒井・杉尾・矢野・林田 (書記)手塚

ハウルの動く城

林 田 一応(ベストテンに)入れなくちゃ悪いかな?と思って入れました(一同苦笑)。空を歩く、とかお城がガクガクって動く、ってシーンは良かったんだけどお話としてどうか?っていうとあまり大した事ないっていう。なんか人間の絵が手抜いてる感じがしました。

杉 尾 なんだろなぁ〜(笑)。ハウルとキムタクが一緒になって襲ってきた(笑)。肩を抱いて空を歩くとことか♪目がハートになって観てました。あ、あと家に入ってみたい〜とか。倍賞千恵子の歌声も澄んでて良かったです。観終わってフワフワした気持ちのまま家に帰りました。

酒 井 戦争が嫌いで、逃げてきてるのに一生懸命戦ってたりとか、魔女の親玉が「じゃ、やめようか」で戦争やめれるとかストーリーが破綻してます。前作と比べるとおちるけど、まぁまぁの出来かな?

横 山 「千と千尋〜」が好きだったんです。で、これはアニメとしてはいいんだけどラストが放り投げたみたいで。それと倍賞千恵子の声で少女の役、ってのはどうか?と(一同爆笑)。

笹 原 最初観て面白かったので、家族連れてもう一回観ました。実は意味解らなかったから二回観たんだけど、でも解りませんでした(笑)。宮崎駿はスピルバーグと同じようにすごい監督なので、こういう作品作ったらやんやん言われるんだけど、彼以外の作品だって言ったらこれはスゴイ作品なんですよ。キムタクは悪くなかったです。倍賞千恵子は顔が浮かんでくるんですねぇ(苦笑)ベストテンははずれました。

手 塚 ハウルが肩を抱いた瞬間に心を奪われました。その後の空を歩くシーンでもうキャ〜〜って♪それからはもう頭の中はハウルハウルハウル・・・・「守るべきものができたんだ。それは君だ。」って戦いに出て行くとこは行かないで〜っ!って。だけどラストがあんまりで今までのハウル熱はっ?てぐらい気持ちが冷めてしまいました。

以下、その後の会話〜〜♪

「ハクと比べてどうだった?」(杉尾さんに)

「絶対ハウル!」

「それ、キムタクだから?」(笑)

「原作のラストはどうなるんだろう?(うんうん、それ知りたい!)ハウルのお城は良かったんですよね。なんか色んな要素がつまってて♪」

「そうそう。あの家がガクガク・・・・って動くトコ予告で観てすごくワクワクしてそれは良かったんだけどとにかくお話がねぇ。かかしが隣の国の王子っていうのが  あれが一番良くない。」(そうそう!)

「だけどかかしが王子じゃないと戦争終わらないから。」

「なんでハウルが一人であんな一生懸命戦ってたの?」

一同、しばし絶句・・・・・だよね〜〜?と心の声が聞こえてきそう。

その後は・・・・・・・

○話の整理ができてない

○みょ〜にハッピーエンドなのがきになる

○この作品、手抜いたのは確か!

○だから〜っ、元の話はどうだったの?って!

○トトロみたいな単純なのがいい

○トトロはアニメだけど「千と千尋〜」はあの映像美によって「映画」になってるんです

○トトロは可愛いよね(もう話が関係ない方向に行ってます)

○10代の女の子がいきなり90歳になったのにスンナリ受け容れすぎ! 等々

書記 あの〜、合評、すごくまとまんない終わり方なんですけど・・・・・

酒・横・笹 だいたい映画がまとまってないんだから!

宮崎監督ほどの人だと前作以上のものを出さないとけなされるって事で・・・・・以上!

誰も知らない

酒 井 悲惨な話です。登場人物の中の一番かわいい子が死んじゃうし。だけど淡々としてて爽やかな印象さえあるという。でもホント涙無しには語れない話なんですよね。母親を演じたYOUのユニークさが映画を悲惨な方向に行くのをくいとめてる気がします。それと子供の表情が自然で良かったです。

横 山 ぼくの去年の一位です。泣かせようとしてない作りで監督がドキュメンタリー出身だからでしょうか。映画の途中までは母親に怒りをおぼえたんですが、あとはそんな事はどーでもよくなって、子供達が一生懸命生きてる姿に「がんばれがんばれ!」って心の中で応援してました。

笹 原 淡々としていながら観せるとこはキチンと観せる、という・・・・・演出の意図なんだろうけど。とにかく印象に残る作品でした。

矢 野 みなさんの話を聞いていて、これ(ベストテンの)一位にしても良かったのかな?って思いました。同じシーンが何度も出てくるんですが、長男が買い物袋を持って石段を上り下りしてる、コンビニの裏でバケツ持って食べ物待ってたり、噴水で体洗ったり洗濯してたりとか、セリフは無いのにそんなシーンの繰り返しで子供達が「生きてる」って思えて印象的でした。

手 塚 観た後にすごく爽やかな気分になってたんです。悲惨な話なのになんでこんな爽やかなんだろう?って、すごく自分に違和感がありました。

林 田 この作品については話し出したら止まらないです。今までは素敵な景色・人物そういうのが出てくればもういいわって観てたんですが、作りが上手い、脚本が上手い、っていう事の意味がこの作品で初めて解りました。今度からはそういう見方でも映画を観ようと思います。この作品を観てる時は、この子達の現実はこんなもんじゃなかっただろうって思って、もっと里親制度とか施設の問題とか考えなきゃ、こんなことしてる場合じゃない!って。だけど結局何もせず映画観てるだけなんですけど(苦笑)。母親も映画だからあんなかわいく演出されてるけど実際はねぇ・・・・・去年のダントツ一位にしました。

杉 尾 悲惨なんだけど子供達がめげてなくて一生懸命で、そんな姿が救いで、そういう気持ちに乗っかってず〜っと観てました。ただ実際にはあんな素直に子供らしく生活していけるんだろうか?って考えると可哀想で悲しくて観れなくなるので、この作品のこの子供達!ってこの子達を観るんだ!って観てました。子供達が自然に撮れてました。次男の表情とか。なのでベストテンの撮影は、この作品の山崎さん!柳楽くんの目が良かった。

以下、その後の会話〜〜 (ハウルと違い、真面目に熱い雰囲気でした)

「柳楽くんが最初は弱々しかったのに生活していくうちにだんだん野性味帯びてくるん だよね。小ちゃい子達の面倒みなくちゃいけないって。」

「YOUのやった母親には腹たった。」

「うんっ!」

「観る側の気持ちを、親子関係を考えて欲しいっていう方向に向けたかったんじゃない かな?ある意味卑怯なんですよ、観ながら自分自身の事を考えざるおえないから。」

「子供をほっぽって自分のやりたい事やる、って年がら年中だし。だけど親は子供に対する最低限の保証をしてからってのが当たり前なのよ。」

「学校行ってないのに計算とか、あんな勉強どーやってできたんだろう?TVだけで育ったって事だよね。」

「こういう事件ってワイドショーで騒ぎそうだけど、覚えてないんですよね。」

皆さんお子さんがいらっしゃるので、この作品には色々考えさせられたようでその後、

○ 実際の事件を調べたら悲惨極まりないので、こんな風に脚色してくれた監督に感謝した。

○ 親がどうの、とかよりがんばってた子供達へ向けて作ったんだよね。

○ 虐待して殺す親よりいいかな?って思った。

○ え“〜っ!すごい虐待だよ!部屋から一歩も外に出さないなんてっ!

○ 「ぼくんち」(2002年公開。西原理恵子原作)みたい。

○ コンビニにバケツ持って行こうかな♪

○ コンビニのお姉さん、良かったですよね、なんか野口さん(会員NO.172)ぽくて。

○ 野口さんの意見聞きたいよね、独身者の。

○ あんたのお父さんの方が悪い!なんて子供に言われてもねぇ。

○ 走ってる主人公が画面から消えるシーンあって、それカメラが一生懸命走りすぎて出演 者を追い抜くの。で、そのまま使われてる。

○ オールド・ボーイより絶対いい!(カンヌでグランプリを逃したけど)

と、話が尽きず、「オールド・ボーイ」の名前が出てきたところで次の作品へ!

オールド・ボーイ

林 田 良い、悪いがサッパリ解らなくて。主人公は汚らしいし普通だったら絶対に観ない作品なんだけど。だけど観てるうちに一緒になって「何があったの?何で?」って面白くなって。ユ・ジテはかわいいから好き。だけどあんな酷い仕打ちは無い。とにかく好きじゃないのに頭の中にこびりついて離れない作品です。キライ。

酒 井 好きじゃないけどあまりにも印象が強烈で、ベストテンには入れました。勢いやユニークさがあるんです。まっ、「個性的」って事で。

横 山 娯楽映画ですね。ただ最後の驚きのためにあのアイデアが使われてるのが気になります。カンヌでグランプリ取ったのもタランティーノが委員長だったからだと思います。好きそうな感じで。「やったもん勝ち」ですよね。

笹 原 とにかく実験的な映画です。破綻のあるザツなストーリーなんだけど、勢いがあって。好きじゃないけど、評価はできます。チェ・ミンスクが良かったです。

手 塚 途中までは面白かったんですけど、オチが・・・・。韓国映画もたくさん観ましたけど、今年の最後がコレかっ!って腹が立ちます。

以下、その後の会話〜〜(観てない方が2名いらっしゃったのでなかなかネタバレできず)

「アノ男は暴力団?すごいお金持ちよね、それにすごい執念深いの。」

「とても面白かったのに、オチがもっと別のもんなら・・・・・」

「ひとりで観て大丈夫?」(まだ観てないひとり)

「誰かと観た方がいいかも。でも私もお友達と一緒に観たんだけど、貴女のせいでこんなイヤな気持ちにさせられて・・・・って言われたわ。」

「あんなユニークな映画が作れるって、韓国の映画事情は分厚いんですね。土壌がしっかりしてるんですよ。」

「イヤな映画だけど独自性があることは確か。」

「ぬるぬるした感じ?」(まだ観てないもうひとり)

「面白いですよ、だけど最後であっそーーーか、って。」

「そうそう・・・・あっ!こりゃいかん!って。」(笑)

なにせオチが重要なので話すに話せない、けど話したい事は山ほどあるようで・・・・・

○ 女の子は知ってたのか?

○ ユ・ジテ(犯人役)の出演作「春の日は過ぎゆく」はお薦め♪

○ 主人公はオチが解った時点で死んでほしかった。

○ だから舌切ったじゃん!

○ Q・そういうとこジッて観てるの? A・うん。(フツーに)

○ これを観た事は私にとっては大冒険。普通だったら観ない!(普通じゃなかった?)

オチは許せないけど、韓国映画の勢いには皆さんやられた!と感じてた様子。いつかネタバレ上等で話してみたいものです。

今月の一本

杉 尾 「蛇イチゴ」(DVDにて) ★ 宮迫(雨上がり決死隊)の人くった演技がgood。

酒 井 「25時」(スパイク・リー監督作)、って言いたいトコですが〜「ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうな私の12か月」★ 主人公がかわいい♪またふとってるっ♪後ろ姿がものすごかわいい♪

横 山 「カンフーハッスル」★ 家族で観て、大笑いしました。少林サッカーより乾いた感じで、笑いもブラックで。

笹 原 「ターミナル」★ 評判悪いんですが、好きな映画です。

矢 野 「東京原発」★ 私達は違う情報の中で生きてるんだな、って。日本ってコワイとこだって思いました。

手 塚 「スカイキャプテン・アンド・ワールド・オブ・トゥモロー」★ 期待せずに観たんですが大笑いしました。レトロな画面でレトロな笑いグゥイネス・パルトロウが良かったです。

林 田 「ターミナル」★ スピルバーグ監督もトム・ハンクスも大好き。

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