2005年4月号

出席者  ♂ 加賀、笹原、横山、酒井 ♀ 杉尾、手塚、野口、池堂、林田(書記)

パッチギ !

監督 井筒和幸 出演 塩谷瞬、高岡蒼裕、沢尻エリカ、オダギリジョー。

加 賀 うわさ通り面白かったです。時代背景がフォークがで出来た頃で、音楽がこの映画を引っ張っているって感じでした。内容は在日の話でしたが、あまり知らずに育ったし、学校で教えてくれる訳でもないし、日本の教育はその辺りが欠けてるなと思いましたが、ま、難しいはなしは置いといて、面白い映画でしたね。

野 口 面白かったです。井筒監督は「岸和田...」嫌いな監督ではないので見に行ったら、やっぱり面白かったです。最初はなんて事無くに見てたんですが、男の子が一人死んでからはかなりもう号泣しちゃって大変でした。いい映画かどうかということは分からないのですが、今まで知らなかった事も分かったし、音楽に引きずられている面もありますが、感動してよかったです。

酒 井 なかなか面白く僕も好きな映画でした。非常に懐かしい昭和の臭いがして、在日の話がどこまで突っ込んでいるかなと思ったんですが、非常に在日の状況がきちんと描かれていて良かったです。やはり後半盛り上がったいい作品でした。最後は恋愛の話でうまくまとめてあって、井筒監督としてはよかったです。

杉 尾 井筒監督の映画でいつも思うのですが、映画の一番基本的な作り方と言うか笑いもあり感動もありテンポもあって奇をてらった所も無く好きな監督なんです。歌も良かったし、すごく面白かったんですけど何て行ったらいいか分からない...(笑い)お葬式の所でいろんな想いがあっても想いだけでは乗り越えられないというか、もどかしい気持ちが印象的でした。橋の上で「悲しくてやりきれない...」が流れたところも印象的でした。

横 山 期待以上でもなく期待以下でもなかった映画でした。68年が舞台でフォークルセダーズの歌も懐かしくエネルギッシュで元気の出る映画でした。いろいろな難しい在日の問題も普通に描かれていて普通の青春映画に作ってあってよかったです。

池 堂 横山さんに薦められて見に行ったんですが、暴力シーンや決闘シーンが多くて、最初は間違ったかなと思ったんですけど、だんだん引き込まれて行って、あの時代の在日の人の思いもわかりまして、イムジン川の歌がながれている中、お産のシーンと決闘のシーンかオーバーラップして涙が出て仕方ありませんでした。いい映画 だったと思います。

笹 原 68年は私が高校に入る少し前で、井筒監督は私より一つ上なんで、そのころの時代背景だなあと思いながら見ました。ケンカのシーンは相変わらず上手いのです が、私はちょっと何か違うなあと言う感じがしました。女優サンは二人とも良かったです。イムジン川は最近カラオケに入っていますが難しいですね。

林 田 映画が終わった後で、生の井筒監督の話を聞いたのですが、凄く自信にみなぎってて、今仕事をしてる男だなと感じました。イムジン川が何故発売禁止に成ったのかそれも知らなかったのですが、あの時代の若者っていうのは元気があって粗野 で、体制には反対する、って感じでした。この映画はその時代の荒々しさがよく出ていたと思います。懐かしくエネルギッシュな時代を想い出しました。今は経済が発展して世の中がスマートでおしゃれな時代になってきましたけど。

笹 原 僕は30年くらい前大阪で井筒監督と友好があったんですが、監督はその頃と全然変わっていません。やはり喧嘩っ早くて極端で、今もテレビで言いたい放題言ってますけど、まだ言い足りないくらいでしょう。

酒 井 あまり僕は井筒監督の作品は好きではないんですよ。雑な感じがして。意外と最後が収まる所に収まってるので印象が薄れてますよ。でも今回は良かったですよ。丸くなって。

ボーン・スプレマシー

監督 ポール・グリーングラス 演 マット・デーモン、フランカ・ポテンテ、カール・アーバン、ジョーン・アレン

笹 原 前作の「アイディンティティ」がつまらなかったので、スプレマシーも駄目かと 思ったんですけどね。これは面白かったです。何で面白かったかと言うと、焦点が絞られていて観客にあきさせないところですね。カーチェイスは今までのと違ってなかなか面白かった。内容もCIAの話が面白くて最後まで楽しくみました。女性 がみんな良かったですね。ジョーン・アレンが今までも演技賞にノミネートされ たりしているし、やっぱり上手いなあと思いました。

手 塚 凄く面白くて最初にいきなり恋人が殺されるシーンとかドキドキしたし、マット・デーモンがあれだけアクションが出来る人だとは思っていなかったので、ボーン・アイディンティティも見る気がしなかったのですが、すごくかっこ良かったし、最近のハリウッド映画はカーチェイスまでCG使ってぼんぼんやるけど、それもなくて、ワイヤーも使ってなくて、すごくいい意味でとてもわくわくしました。

林 田 とにかく面白かった。前作を見てなかったので杉尾さんに携帯で前回のあらましを教えてもらってから見ましたから、流れはよく分かり杉尾さんに感謝しながら見ました。マット・ディモンは全然ハンサムでは無いし、何故人気があるのかも分からなかったのですが、これはマット・ディモンでなければ出来ない役で、彼のやさしさやいたわりの表現が素敵でした。単なるアクションスターではこの味は出せな かったかなと思いました。カーチェイス、今までの映画と比べてもこれは最高でした。映画もやはり見て見なくてはないいか悪いか分からないですね。

加 賀 今の話の割には展開が古臭いなあと言う感じがして、安心して見られました。ボーンは最後まで死なないだろうし、復讐の話だし、ビール片手に見るときっと楽しいだろうなといった映画でした。カーチェイスは水準高くて良かったです。

野 口 アイディンティティ見てません。だから分からない事が多すぎて残念でした。これはマット・ディモンが復讐する話なのか自分探しをする話なのか分からなかったのですが、最初に彼女が死んで踏ん切りが着いて、復讐もかねて自分探しをする話なんだと思いました。マット・ディモンは多分演技が下手なんだろうと思いました。女優さんはみんな良かったです。

酒 井 最初のベルリンとインドのつながりがよく分からなくて、集中しなきゃいけない な、、と思って見たら、上手く結ばれてだんだん分かって来ました。飽きさせないと言う所がいいですね。でもマット・ディモンは強すぎ!何で記憶喪失なのにあんなに強いのか?ご都合のいい所があり過ぎ。しかしこの種の映画では水準が高かったと思います。

杉 尾 すべて林田さんが言ってくれました。テンポが良くて飽きもせずかっこ良かったです。笹原さん私はアイディンティティも面白かったですよ。今回も緊張しながら、ドキドキしながら、手に汗握りながら楽しみました。ああゆう人たちは一秒先の事もちゃんと計画にいれてて、先さきが見えなければ命を落とす世界なのだなと、緊張しながら見ました。今度のは復讐の話だと思います。そして愛があった!

横 山 前作は面白かったです。しかし今回は意外性がなくなって、さっき言った復讐の話と償いの話なんですね。復讐なら復讐だけの話にすれば良かったのに最後に償いを持って来た所が良くなかった。基本的なアクション映画は主人公の怒りが大きければ大きいほどアクションが光る訳ですが今回はそこがはっきりしなかった。

手 塚 私はスプレマシーって何だろうとおもって辞書で調べてみたら、権力とか主権でした。何の償いなのかもよく分からなくて.....

酒 井 ま、そこは記憶喪失ってことで....(笑い)

手 塚 .....でも私にもう少し頭があったなら、CIAに入って訓練受けてみたい(笑)

笹 原 三作目もありますから。

アレキサンダー

監督 オリバー・ストーン 出演 コリン・ファレル、アンジェリーナ・ジョリー、アンソニー・ホプキンス.

加 賀 一昔前のスペクタクル映画みたいなんですけど、エジプト王プトレマイオスがアレキサンダーの事を話はじめるという面白い導入でした。歴史で習ったペルシャ攻撃とか興味深く見ました。でも、俳優は名前も知らない人ばかりで、よく分かりませんでした。3時間もあったけど、2時間ちょっとにまとめても良かったんではないかと思いました。でも、歴史って面白い。

酒 井 フリーダムと10回くらい叫ぶのでちょっと興ざめしました。あまりにも焦点が絞りきれないものだから、もう少し引き締まった物にして欲しかった。編集次第ではいい作品になったと思うと、少し残念な気がします。

手 塚 コリン・ファレル好きです。アレキサンダー大王がどういう事をした人かも知らなかったし、どこがラジー賞かなと思いながら見てたんですが、それほど悪くなく、同性愛の描写もどうってことも無く、でも、この監督は何が言いたいのか分からなかった。歴史の授業を3時間ずっと受けたような感じです。オリバー・ストーン監督は多分アレキサンダーに凄い思い入れがあったからあの映画を作ろうと思ったんだろうけど、、、

酒 井 オリバー・ストーン監督はアメリカを離れるとあまり良くありませんね。反体制の描き方もよくわかるけど、歴史となると焦点がぼやけて駄目ですね。アレキサン ダーの考え方はあの時代には珍しくて世界帝国をいろんな人種のミックスで作ろうとしていたんだと思います。でも映画はあまりにもいろんな要素が入って訳が分からなくなったのでしょう。

今月の一本

横 山 アカデミー賞授賞式。TV生放送  

杉 尾 独立少年合唱団 ケーブルTV

酒 井 ラジー賞の授賞式 ハル・ベリーの挨拶

池 堂 普通の人々 

林 田 オアシス  いつか合評会で取り上げて欲しいです。

笹 原 ボーン・スプレマシー 

手 塚 あずみ   なんじゃこりゃ!の映画でした。

加 賀 鉄人28号

野 口 猟奇的な彼女

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