映画とネットのDIARY(tDiary版)
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【映画の感想一覧】 2004年7月以降 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年
2005年07月13日 [Wed]
■ [MOVIE] 「フライ,ダディ,フライ」
さえない男がある事件をきっかけに闘争本能に火を付けるというのは冒険小説(ロバート・B・パーカー「銃撃の森」など)でたびたび描かれてきた設定である。この映画もそれを踏襲しているけれど、うまいのはあくまでも日常の範囲内で描いていることだ。普通のサラリーマンが家族を痛めつけた相手に血で血を洗うような復讐をする話にはせず、相手とは大勢が見守る中での対決になる。そして相手を倒すことよりもそれに至る訓練の場面がメインになっているところがいい。満員電車に揺られてマンネリ気味の会社勤めをしている男が、けんかの強い高校生の指導を受けて体を鍛えるうちに変わっていく。この変化を再生というのは大げさだが、出世を棒に振って長い休みを取り、ひたすら訓練に打ち込んだことが男のその後の人生に影響を及ぼさないわけはない。そして変化は周囲にも及ぶ。壊れかけた娘との関係を取り戻し、同じバスで帰るさえない中年男たちも主人公の懸命な姿を見て応援していく。もちろん、観客も主人公に共感を持つことになる。原作・脚本の金城一紀はよくある設定を借りて、独自のアイデアを盛り込み、細部のリアリティとキャラクターを大事にした話を作った。アップを多用した成島出監督の映画的な演出と堤真一、岡田准一の好演が加わって、映画はきっちりとまとまった情感豊かな佳作になった。大きな話にしなかったことが成功につながったのだと思う。見終わった後、思い切り体を動かしたい気分にさせる映画である。
主人公の鈴木一(堤真一)はひとり娘の遙(星井七瀬)が病院に運ばれたと聞いて病院に駆けつける。遙はカラオケボックスでインターハイのボクシングチャンピオン石原(須藤元気)にボコボコに殴られたのだ。石原の父親は将来の総理になると見られている衆院議員。石原の通う高校の教頭(塩見三省)はことを穏便に済ませようと、金を渡す。少しも反省していない石原の態度に怒った鈴木は石原に詰め寄るが、そばにいた教師に倒される。娘を傷つけられた上に自尊心まで傷つけられた鈴木は翌日、包丁を持って石原の通う高校へ乗り込む。ところが、そこは石原の高校から200メートル離れた別の高校で、落ちこぼれ集団のゾンビーズの一員、朴舜臣(パク・シュンシン=岡田准一)から簡単に伸されてしまう。石原を倒し、娘の信頼を取り戻すために鈴木はけんかの強い舜臣の指導を受けて体を鍛えることになる。
映画はモノクロームの画面で鈴木のさえない日常と事件を描いた後、校舎の屋上で両手を広げて舞う舜臣の登場シーンからカラーに変わる。手法として珍しくはないが、映画の内容にはぴったり合っている。クライマックスの対決シーンは強い風が吹いて砂ぼこりが舞う西部劇のような演出。タンブルウィードまで転がってくるのがおかしいが、これはそばにいた生徒が転がしている場面が映される。成島出の演出はオーソドックスな手法から、それを逆手に取ったシーンまでさまざまに変化を付けている。一直線と変化球が微妙に混ざったうまい演出だと思う。しかし何よりもキャラクターが素晴らしい。在日朝鮮人で母子家庭の舜臣は訓練をしていくうちに鈴木と心を通わせるようになる。木の上で自分の過去を話し、ふと弱さを漏らすシーンなどにキャラクターの奥行きを感じさせる。高校生が中年男を指導するというシチュエーションは他の脚本家でも思いつくアイデアだろうが、金城一紀の脚本はこうしたキャラクター作りがとてもうまい。設定だけでなく、細部にも独自のアイデアがあるのである。細部をないがしろにしていないからこそ、話に説得力が生まれるのだろう。
岡田准一は1年かけて体を作ったそうで、その成果は両手の力だけでロープをささっと登るシーンなどに現れている。堤真一にはややオーバーアクトな部分があるが、それもユーモアに結びついているところなので気にならない。このほか、ゾンビーズの面々やさえない中年男たちの演技にユーモアとリアリティが同居しており、満足感の高い映画だと思う。
2007年07月13日 [Fri]
■ mailfilter
運営しているメーリングリストにスパムが届く。もちろん、MLには流れないが、僕のところには「NOT MEMBER article…」のメールが帰ってくる。さらに腹立たしいのは相手に届かなかったReturn Mailまでくること。架空のアドレスを利用して出しているため、Returnになるのだろう。
さくらのレンタルサーバー非公式FAQなどを参考にして、.mailfilterに以下のように記述してみた。
if ( /^Subject: NOT MEMBER article.*/ ) { to "maildir/.Trash/" }
これでOK。ゴミ箱に入るようになった。間違いがないなら、ゴミ箱ではなく、exitしてしまおう。Return mailも同じ書式でOKのはずだが、単にReturnを振り分け条件にすると、普通のReturnも削除してしまうので、添付ファイルを条件にして
if ( /^X-Attach: .*not member.*/ ) { to "maildir/.Trash/" }
としてみた。まだメールが来ないので効果は確かめていない。
2008年07月13日 [Sun]
■ xfy Blog Editorが起動しない場合
Vistaのノートパソコンにインストールしたxfy Blog Editorが起動しない。警告ダイアログは「Java実行環境がインストールされていません」と出る。Javaをインストールし直してみたが、状態は変わらず。この対処法はxfy Community - 起動できません。アドバイスお願いします。にあった。
C:\Program Files\Justsystems\xfy Blog Editor\binの中にあるxfy.iniを以下に書き換えれば良いとのこと。
[Setup] ProductName=xfy Blog Editor [JavaVM] OptionCount=1 Option1=-Xmx512M
投稿者の環境はXPだが、Vistaでも同じだろう。ところが、起動しない。C:\Program Files\Justsystems\xfy Blog Editor\bin\xfyblogeditor.jarを直接ダブルクリックすれば、起動する。しょうがないので、これのショートカットをデスクトップに置くことにした。次のバージョンアップで対処されるだろう。
2011年07月13日 [Wed]
■ ロケフリ復活
DLNAによって、ブルーレイに録画した映画をパソコンで見られるようになったが、たまにはテレビも見たい。かつてはロケーションフリーを使っていた。1年ほど前から使えなくなって、押し入れにしまい込んでいる。既にロケフリは生産中止だし、ソフトがWindows7にも対応していない。今はVULKANO FLOWやSlingbox、DIGIZONといった同種のデバイスがあり、ほとんど買う気になった。買うなら、安いVULKANO FLOWだろうが、どれも国産ではないのが引っかかる。機能的にもHD[画質への対応とスマートフォンで見られるだけで、ロケフリと大差ないのだ。SONYはロケフリの後継製品を出せばいいのにと思うが、まねきTV訴訟の影響もあって期待するのは難しいだろう。
で、いろいろ検索してみたら、ロケフリのソフトLFA-PC20はWindows7でも動くという記述がいくつかある。とりあえず、古いロケフリを引っ張り出してきた。動けば、余計な出費をしなくてすむ。設定してみると、無線LANのところでどうしてもうまくいかない。どうやらハードウェアの障害のようだ。押し入れにしまいこんだのも、これが原因だったのだった。長男のPSPではつながってもパソコンにはつながらない。クライアントモードにならないのだ。あきらめかけたのだが、考えてみれば、テレビにつないでるイーサネットコンバーター(EC)があるのだった。これに有線でつなげば、うまくいくかもしれない。
やってみたら、あっさりつながった。なーんだ。続いてリモコンの設定をやってみる。これまた何度やってもうまくいかない。もしかしたら、と思ってIRシステムケーブルを変えてみたら、操作できるようになった。Diga(BWT2100)の場合パナソニックの「HD対応HDD+DVD」を選べば、ほとんど操作できる(たまに間違えることがある)。こうなると、どうせならケーブルテレビのSTBも動かしたい。で、楽天にIRケーブルを注文(なんとたったの260円。税、送料を入れても423円。しかもポイントで買った)。
ロケフリの場合、画質はアナログだし、画面サイズも最大640×240なので拡大すると、画質が荒くなる。まあ、そんなに熱心にテレビを見るわけではない(見るのはニュースぐらいだ)し、映画はDLNAで見ればよいのだから、かまわない。こういうAV伝送機器、需要はかなりあると思う。国産メーカーはどこか作らないのか。