映画とネットのDIARY(tDiary版)
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【映画の感想一覧】 2004年7月以降 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年
2004年09月22日 [Wed]
■ Mozilla Firefox 1.0 Preview Release
日本語版が出たのでインストール。旧バージョンに上書きしたら、起動しない。アンインストールした後、入れ直す。今回の目玉はライブブックマークなのかな。サイトがRSSファイルを用意している場合、ブラウザ下部にRSSのアイコンが出る。それをクリックすると、RSSのブックマークができる。ブックマークされたフォルダの中にRSSの更新項目が並ぶ仕組み。これはなかなか便利で、Firefoxを起動すると、特に操作しなくてもRSSを自動的に読みに行くようだ。まあ、更新時間などは表示されないけれど、これでも十分な感じ。RSSがいよいよ一般化したのだなあと思う。
ただ、この日記の場合はちゃんとRSSのアイコンが表示されたが、中にはダメなサイトもある。「シネマ1987online」の場合はRSSのファイルを別サーバー(つまり、このさくらインターネットのサーバー)に置いているからダメなのだろうが、朝日新聞とかもダメですね。同じサーバーにRSSがあるサイトでもダメな場合があるのはなぜだろう。
よく調べてみたら、そうではなかった。別サーバーにあっても関係ない。FirefoxはHTMLソースのlinkタグを読んで、RSSのあるなしを判断しているようだ。
<link rel="alternate" type="application/rss+xml" title="RSS" href="RSSファイルのURL">
を追加したら、「シネマ1987online」も大丈夫だった。なるほどね。
一つ気づいたのは、同じURLのページで複数の更新がある場合、更新項目が同じタイトルになってしまうこと。「シネマ1987online」では週に1度、トップページの写真を替えているのだが、表紙に関する更新項目はすべて同じものが表示される。これはRSSリーダーのglucoseなどでもそうだが、URLで記事を区別しているためだろう。まあ、これぐらいは仕方ないか。
■ 英語版は150万ダウンロードを突破
というのも分かるぐらい、今回のFirefoxにはインパクトがあるな。レンダリングが向上しているし、さらに軽くなった感じ。ほとんど進歩していないIEより確実に機能が上回っている。ポップアップ制御を今ごろになって入れたIEはやめて、Firefoxを使った方がいいですね。
もう一つ気づいたこと。Tabbrowser Extensionsは古いバージョンだと機能しない。削除した後、改めてインストールする必要がありますね。日本語化の手順はここにあった。
2005年09月22日 [Thu]
■ 長年日記
考えてみたら、tDiaryを使い始めて1年以上たったので、長年日記を有効にした。これ、もう少し、良いネーミングはないものか。hnsの場合はn年日記。まあ同じようなものですね。「過去の同じ日の日記」という意味なんだが、分かりにくい感じがする。
■ [MOVIE] 「シンデレラマン」
同じくラッセル・クロウ主演の「ビューティフル・マインド」(2001年)を見た時に、ロン・ハワードはかつてのハリウッド映画の美点をとても大切にしていると感じたが、この映画でもその印象は変わらない。家族の生活のために再起するボクサーの姿を真摯に描き、伝統的なハリウッド映画のど真ん中に位置する作品だと思う。ミステリ的な仕掛けのあった「ビューティフル・マインド」よりも話がストレートなので、主人公への感情移入もしやすい。脚本と撮影と演出と俳優たちの演技のレベルが高く、どれにも文句を付けようがない。微妙にケチを付けるとすれば、作品が正直で優等生すぎるところだろうが、ハワードは元々そういう作品を目指しているのだから意味がないだろう。娯楽映画の王道と言える物語と手法で映画を作り、期待を裏切らない作品に仕上げたハワードの手腕には感心せざるを得ない。
主人公は1930年代に奇跡のカムバックを果たした実在のボクサー、ジェームズ・J・ブラドック。映画は1928年、絶頂期のブラドックの裕福な生活を描いた後、シーンをそのままオーバーラップして1933年、薄汚いアパートで貧困にあえぐブラドック一家の姿を映し出す。右手の甲を骨折したブラドックは試合でも勝てないが、けがを癒やす暇もなく、金を稼ぐために戦い続けねばならない。昼間は日雇いの過酷な仕事をするが、大恐慌の時代、仕事にありつけないこともしばしばだ。しかも、不甲斐ない試合を見たプロモーターの怒りを買い、ブラドックはライセンスを剥奪されてしまう。アパートの電気は止められ、子どもは病気になる。ブラドックは緊急救済局で金をもらうが、それでも足りず、ボクシング委員会へ行って、援助を求めることになる。そんなブラドックに大きな試合のチャンスが訪れる。かつてのマネージャー、ジョー(ポール・ジアマッティ)が世界ランク2位の選手との試合の話を持ってきたのだ。報酬は250ドル。ブラドックはマジソン・スクエア・ガーデンに別れを告げるつもりで試合に臨む。
記者に何のために戦うのかと聞かれてブラドックは「ミルク」と答える。大恐慌で財産をなくしたブラドックは妻のメイ(レニー・ゼルウィガー)と3人の子どものために、金を得るために戦う。何よりも主人公は全力で貧しさと闘っているのだ。前半の貧しさの描写は「たそがれ清兵衛」にはかなわないのだけれど、ミルクに水を入れて薄めたり、電気を止められて暖房のない部屋で子どもが病気になったり、肉屋のソーセージを盗んだ子どもに対して「絶対におまえをよそにはやらない」と約束するシーンなどにホロリとさせられてしまう。細部の描写が大変優れた映画で、それが全体のレベルを底上げしている。予告編を見れば、映画の大まかなストーリーは分かってしまうのだが、それでもなお、観客に感動を与える映画になっているのはそうした描写のうまさがあるからだろう。
ハワードには大恐慌の時代を描く狙いもあったようで、セントラルパークにフーバー・ヴィルと呼ばれる村ができ、暴動が起きる場面なども描かれる(「イン・アメリカ 三つの小さな願いごと」でやはり貧しさと闘ったパディ・コンシダインが労働組合の結成を目指す労働者の役で登場する)。時代の描き方は同じく大恐慌を背景にした昨年の「シービスケット」よりもうまい。時代と物語が密接な関係にあるのである。
ラッセル・クロウはボクサーらしい精悍な体を作って、理想的な父親役を好演している。ゼルウィガーも相変わらずいいが、もっと目を惹くのはポール・ジアマッティ。一見、裕福なマネージャーが実は、という場面などで奥行きの深いキャラクターを作っている。パンフレットによると、主要キャスト、スタッフの中でオスカーを手にしていないのはジアマッティだけだそうで、クロウはジアマッティの「オスカー受賞キャンペーンに集中したい」と語っている。助演男優賞へのノミネートは堅いのではないか。
2009年09月22日 [Tue]
■ プログラマの適性判定テスト
ものすごく旧聞に属することで恐縮だが、日本語プログラム言語なでしこのホームページに第1回コンピュータブル文学賞について書いてある。「あたしコード、っていうか FizzBuzz。」というプログラムが受賞したのだけれど、このFizzBuzzって何かというと、1から順番に数を数えていき、3で割り切れる時にFizz、5で割り切れる時にBuzz、3と5の両方で割り切れる時にはFizzBuzzと言うゲーム。詳しくはFizz Buzz - Wikipediaを見てほしいが、世界のナベアツがやっている3と3の倍数の時にアホになるというのはこのFizzBuzz問題をマネしたものらしい。
受賞作の「あたしコード、っていうか FizzBuzz。」は2009/03/22 - diaroid - Site Untitledで見ることができる。ケータイ小説の文体で書いた日本語プログラムだが、これを実行すると、ちゃんとFizzBuzz問題が表示される(こんな感じ)。
で、先ほど書いたWikipediaのページに「どうしてプログラマに・・・プログラムが書けないのか?」というページがリンクされていて、さらにそのページから「Coding Horror: Separating Programming Sheep from Non-Programming Goats」というページがリンクされている(日本語訳はプログラミングできる人とできない人との間の深い溝 - 翡翠はコンピュータに卵を生むか)。ここに書いてあるプログラミング適性を判定する問題が面白い。以下のようなものだ。
int a = 10; int b = 20; a = b; aとbの新しい値は以下の組合せのうちどれか: a = 20,b = 0 a = 20,b = 20 a = 0, b = 10 a = 10,b = 10 a = 30,b = 20 a = 30,b = 0 a = 10,b = 30 a = 0, b = 30 a = 10,b = 20 a = 20,b = 10
コードを一度も見たことがない計算機科学部の新入生向けのテストだそうだ。プログラムやってる人なら常識的すぎるが、知らない人には何のことやら分からないだろう。
変数への代入を表したもので、答はa=20,b=20となる。このテストを受けた「学生の44%は代入がどのように働くかについて一貫したモデルを持つに至る」そうだが、逆に言えば、半数以上は代入が理解できず、ということはプログラマに向いていないことになる。
人には向き不向きがある。プログラマに向いていなくても政治家や芸術家や実業家に向いているかもしれず、悲観することは何もないが、自分の適性を知らずに進学先を決めている人も多いのだろうなと思う。こういう適性テストは入学後ではなく、入学前にやった方がいいのだろう。