映画とネットのDIARY(tDiary版)
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【映画の感想一覧】 2004年7月以降 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年
2005年07月07日 [Thu]
■ 犬の名前
ほぼ寅次郎に決まりつつある。この字をあてるかどうかは分からないが、愛称はトラ。家内の発案。トラという愛称は猫みたいで嫌なのだが、ほかに良い案がない。ほかに挙がった候補は太郎(ありふれている)、小次郎(知り合いが飼っている武蔵に負けそうだ)、コロ(小さい頃はいいけど、大きくなった時がなあ)、マックス(アメリカで一番多い犬の名前らしいが、日本犬にこの名前はないだろう。同じ理由でジョンとかもダメ)、ゴン太(次女の愛称がゴンなので紛らわしい)、ポン太(タヌキみたいだ)。犬の名前 わんこの名前 ランキング も参考にしたけど、なかなかしっくりきませんね。
個人的にはゴン太が一番いいと思うんですけどね。寅次郎という名前だと、家にいつかずフラフラするかもしれない。それが心配だ。
2006年07月07日 [Fri]
■ 名画座とDVD
名画座が機能しなくなったのはビデオが本格的に普及した1980年代からのように思う。ビデオやDVDがあるから名画座なんていらないやと思うのは早計で、名画座は上映する映画のセレクションに意味があった。3本立ての旧作を選ぶのに監督特集やジャンルの特集を入れて系統立った見方をすることができた。観客としては名画座のセレクションを信頼しておけば、それなりに映画の蓄積はできたと思う。もちろん、これには名画座の経営者なり支配人の確固とした目が必要だ。
今、DVDで旧作を見る場合、そういうセレクション(見るための指針)が乏しいのが難点だろう。ガイドブックはあるけれど、普通の観客(というかレンタル店の利用者)は本を買ってまで映画を勉強しようとは思わないだろう。勢い、レンタル店のお勧め文などに頼ることになるが、旧作の場合はそういうものはないし、あっても信頼できない場合が多い。それにガイドブックのたぐいは洋画も邦画も含めた名作紹介が多いのでジャンル作品を追いかけるにはユーザーの姿勢も関係してくる。
こんなことを思ったのはDVDで「いつか読書する日」を見たから。50代の忍ぶ恋を描いた静かな映画で、端正な演出はなんだか成瀬巳喜男を思わせる。キネ旬の特集を読み返してみたら、監督の緒方明、やはり成瀬巳喜男が好きだと言っている。緒方明は僕と同い年なので、成瀬巳喜男をリアルタイムで見たわけではない。たぶん、名画座で成瀬に出会い、作品を集中的に見たのだろう。
今、名画座の役目を肩代わりしているのは毎週テーマを決めて映画を放映しているNHKのBS2かもしれない。ただ、テレビの場合、特集するといってもなかなか毎日見る時間もないのがつらいところだ。つまらなければ、途中でチャンネル変えてしまう。つまらなくても最後まで見る(羽目になる)映画館とはそこが違う。
2007年07月07日 [Sat]
■ SHD-U16G
バッファローのシリコンHDD。主に1GB以上のMPEG2ファイルをコピーするのに買った。価格.comでもamazonでも言われているように書き込み速度が遅すぎる。3.6GBほどのMPEG2ファイルをコピーするのに1時間以上かかった。バッファローのホームページによると、PCカードタイプのUSBインターフェースに接続している場合、電源供給が不十分で遅くなるという。といっても新しいパソコンのUSB2.0につないでも速いとは言えない。書き込み速度は5MB/Sぐらいらしい。
僕の場合、キャプチャしたMPEG2のコピーが目的なので、最初からキャプチャしたファイルの保存先をこれに設定しておけばいいのかもしれない。リムーバブルディスクではなく、ハードディスクとして認識するのでそういう使い方もできるだろう。
2011年07月07日 [Thu]
■ 「春との旅」
左半身が少し不自由で、明らかに脳梗塞の後遺症と思える姿で仲代達矢演じる忠男が家を出る。その後を孫娘の春(徳永えり)が追う。春が給食の仕事で勤める学校が休校となり、春は東京へ出て行くことに決めた。一人娘は5年前に自殺して、忠男は春と2人暮らし。春が出て行けば、忠男は一人では生きていかねばならない。それに自信がない忠男は疎遠の兄弟たちを訪ね、居候を決め込もうと思ったのだ。忠男は春と一緒に兄弟たちを訪ねていく。
兄弟たちにはそれぞれに事情があり、自分勝手に生きてきた忠男を引き取ることを拒否する。その中で浮かび上がってくるのは家族の絆だ。春は別れた父親と会いたいと思うようになる。大滝秀治や淡島千景、香川照之、小林薫、田中裕子らが出てきては印象に残る演技を見せる。こうした俳優たちがそろったのは脚本が良かったからだろう。キネ旬ベストテン16位。監督は小林政広。
■ 「奇跡」
九州新幹線開業に合わせたお仕着せ企画をここまでの映画にするのは立派。あと30分ほど短かったら、文句なしの傑作になっていたのではあるまいか。九州新幹線の一番列車がすれ違う時に願いを言うと奇跡が起きる。それを信じた鹿児島と福岡に離れて暮らす小学生の兄弟を巡る話。
奇跡を縦糸とするなら横糸は自分が住む地域への愛着だ。桜島の降灰に「意味分からん」とうんざりしていた兄の航一(前田航基)は桜島が大爆発して住めなくなり、また家族4人で暮らせたらと思っているが、ラストでは風向きを見て、「今日は灰は降らへんな」と考えを変える。是枝裕和は安易な奇跡を描くことよりも子供たちの成長にスポットを当てている。まいるのは描写の隅々がいちいちうまいこと。凝ったストーリーでなくても、生き生きとした細部の描写で映画はここまで素敵になれるのだ。
■ 「シェルター」
ジュリアン・ムーア主演のホラー。というよりは遅れてきたオカルト映画という感じ。ちょっと今風の映画としては物足りない。主人公の精神分析医が多重人格の青年(ジョナサン・リス・マイヤーズ)を診察しているうちに恐ろしい領域に足を踏み入れることになる。監督はスウェーデンのマンス・マーリンドとビョルン・ステイン。IMDBの評価は5.9。
■ 「お引越し」
1993年の相米慎二監督作品。@宮崎映画祭。田畑智子が今と同じ顔なのに驚く。桜田淳子が出ているのにも驚く。桜田淳子はこの前年に合同結婚式に参加しており、これが芸能活動最後の作品らしい。という感慨はあるにしても、映画としては田畑智子のうまさと、桜田淳子、惜しいという印象しか残らない。桜田淳子は20歳過ぎてからの方が良くなって、僕は女優として密かに期待していたのだが、惜しい。
両親の離婚を11歳の少女の目から見た作品。終盤にある田畑智子がさまよう場面は普通の映画なら不要としか思えず、もっとテーマを突き詰めた方が良いのにと思うところだが、これはこれで魅力がある。作家の刻印みたいなものか。キネ旬ベストテン2位。とはいっても、この年のキネ旬ベストテンにはたいした作品はありませんね。この作品が去年の16位だった「春との旅」より素晴らしいかと言えば、全然そんなことはなく、むしろ「春との旅」の方が映画の出来は上だろう。年単位のベストテンは相対的な評価でしかないものなのだ。
■ ゲキ×シネ「薔薇とサムライ」
DLPのためか発色が今ひとつ。それを除けば、劇団新感線の舞台をうまく撮影・編集していると思う。カット割りも悪くない。ただし、どうも見ていてフラストレーションがたまるのは舞台と観客の一体感みたいなものがこの作品の観賞体験からは抜け落ちてしまうことだ。やっぱり生の舞台を見たいという気持ちがむくむくとわき起こってくる。だからこれは舞台を見られない人のためのものというだけでなく、長いPRフィルムとしての側面を持っている(3時間16分で、途中休憩が15分入る)。
17世紀のイベリア半島が舞台。女海賊のアンヌ・ザ・トルネード(天海祐希)は他の海賊しか狙わない。その用心棒が石川五右衛門(古田新太)。ある日、アンヌは小国の王位継承者であることが分かる。宰相による腐敗政治をただすため、アンヌは女王になることを承諾するが、それは仲間の海賊との戦いの始まりを意味していた。
これは天海祐希を見るための作品で、天海祐希が出てくると、画面が一気に華やかになる。すらりとした長身の天海祐希はさすがに宝塚出身だけに舞台でひときわ映えるのだ。後半にはベルばらのオスカルを思わせる衣装があったりする。天海祐希は未だに映画での代表作がない人で、彼女のこの作品のような魅力を引き出す映画の企画をしてほしいものだ。