映画とネットのDIARY(tDiary版)
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【映画の感想一覧】 2004年7月以降 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年
2005年02月09日 [Wed]
■ オススメ王冠マーク付きページ
@niftyからメールが来て、「シネマ1987online」をVippies(ビッピーズ)の「オススメ王冠マーク付きページとして認定させていただきます」とのこと。王冠マークが付くと、Vippiesグッズがもらえるそうだ。
とりあえず、ぬいぐるみの方を希望しておく。ホームページの紹介文を書かなくてはならないが、全角30文字では何も書けませんね。
■ 日本2−1北朝鮮
高原と俊輔が入ってから、試合の流れがまったく変わった。いや、2人とも凄い選手。鈴木、玉田との格の違いを見せつけた感じ。ボールタッチと戦術のイマジネーションが素晴らしい。後半残り20分から胸のすくようなプレイを見せてくれたので、このまま引き分けでもいいかと思ったほど(良くないんだが)。そこに大黒を投入して、ロスタイムに劇的な勝利。ジーコの采配、大黒の投入はズバリだったが、俊輔と高原は同点に追いつかれる前に投入した方が良かった。
ま、勝てば何でもいいんである。サッカーを見て久しぶりに、おおおおおーっと叫んだ。
2006年02月09日 [Thu]
■ [MOVIE] 「ミュンヘン」
Inspired by Real Event.イスラエル政府は公式には暗殺チームの存在を認めていないので、この映画もまた細部はフィクションである。そしてフィクションとしてはとても面白い。古今東西のスパイ映画や殺し屋を描いた映画の中で出色の出来だと思う。モサドの兵士たちがベイルートのPLO幹部を襲う場面などはヤクザ映画を彷彿させ、見ているうちに戦争映画になる。後半、暗殺チームの存在が知られ、命を狙われることになって、主人公が部屋のベッドを切り裂いたり、電話やテレビを分解して爆弾を探す場面は「カンバセーション 盗聴」(1973年)で狂ったように盗聴器を探すジーン・ハックマンの姿を思い出した。フランスでチームにPLOの情報を教える一家の描写などは「ゴッドファーザー」のようだ。この映画はそうした過去の映画のあれやこれやを思い起こさせる。もちろん、スピルバーグの描写の技術は超一流なので、暗殺場面のリアルさ、サスペンスの醸成は抜かりがなく、2時間44分を一気に見せる。映画の面白さには何の文句もない。テロがテロを生み、報復の連鎖が終わらないという主張にもまた何の文句もない。
ただ、見ているうちにくすぶってくる不満は、テロの恐怖や無意味さを描くのなら、自分の国を取り上げてはどうか、ということだ。30年以上前の他国のテロに仮託して現在のテロの恐怖を描く方法は宇宙人の殺戮にテロを重ねた前作「宇宙戦争」と基本的には同じである。イスラム過激派とアメリカの対立の構図を元にして今を鋭く突く映画をスピルバーグは作るべきだった。そういうジャーナリスティックな視点がないので、現在に近いところで成立させた「亀も空を飛ぶ」のような衝撃をこの映画は持ちようがないし、結局、テロの恐怖が一般論に終わってしまう。一級のサスペンス映画になった完成度の高さに感心する一方で、そういう不満を抱いてしまう映画である。
1972年9月。ミュンヘン・オリンピックの選手村に「黒い9月」を名乗るパレスチナゲリラが侵入し、イスラエルの選手・役員11人を人質に取る。「黒い9月」はイスラエルに収監されているパレスチナ人の釈放を要求するが、イスラエル政府は拒否。当時の西ドイツ政府は犯行グループを国外に脱出させることで合意する。しかし空港で銃撃戦が始まり、人質11人は全員殺される。映画は冒頭でこの事件の概要を描いた後、イスラエル政府の報復を描く。ここからが本題である。政府は事件を首謀した11人のPLO幹部の暗殺を決定し、諜報機関モサドの中から5人の暗殺チームを組織する。リーダーのアヴナー(エリック・バナ)は妊娠7カ月の妻を残し、ヨーロッパに旅立つ。仲間は車両のスペシャリスト、スティーブ(ダニエル・クレイグ)、暗殺現場の後処理を担当するカール(キアラン・ハインズ)、爆弾製造のロバート(マチュー・カソビッツ)、文書偽造のハンス(ハンス・シジュラー)の4人。フランス人の情報屋ルイ(マチュー・アマルリック)から情報を買い、5人は次々に標的を始末していくが、やがて5人の存在は敵に知られ、チームは一人また一人と殺されていく。
最初の1人は銃で撃って倒すが、その後は爆弾で始末していく。爆弾を使うことでマスコミに取り上げられ、相手に恐怖を与えるために政府からもそう指示されているからだ。電話やテレビ、ベッドに仕掛けた爆弾での暗殺はそれぞれにサスペンスの仕掛けがあって面白い。イスラエルの選手がゲリラに顔を銃で撃たれて両方の頬に穴が開く描写や、撃たれた女殺し屋がしばらくして首の銃創から血をドクドクと噴き出す描写、腹に響く爆発音などなどリアルな場面がたくさんある。
こうした描写やサスペンスがあまりに面白いので「シンドラーのリスト」のような社会派の映画を見るつもりが、スパイ映画の傑作を見せられたような気分になる。スピルバーグの技術はそういう場面を的確に撮ることに長けているのだ。だから主題と内容の面白さとの間にアンビバレンツな気分が起こってきてしまう。「自分たちは高潔な民族じゃなかったのか」。メンバーの一人が言うように暗殺を続けていくうちにアヴナーの心にも迷いが起きる。1人を殺してもすぐに後任が出てくることで自分たちの使命に意味を見いだせなくなり、自分が殺されることの恐怖もわき上がってくる。そうした苦悩が描かれていくのは過去のヤクザ映画やギャング映画と同じ構図である。そうしたジャンルの中で「ミュンヘン」はトップクラスの面白さを誇っているのだけれど、テロとその報復を描いてそんな風な映画の在り方でいいのかという気分になってくる。スピルバーグの面白さを追求した技術はフィクションを描くにはとても有効だが、現実のテロを描くには向かないのではないか。現実から乖離したフィクションのようになってしまうのである。
付け加えておけば、パレスチナ自治評議会選挙でイスラム過激派のハマスが圧勝し、中東情勢が緊迫感を高めていることで、この映画は結果的にタイムリーになった。あくまでも結果的にであって、意図的にではないことが残念なのである。
■ 「容疑者Xの献身」論争
ミステリマガジン3月号に二階堂黎人「『容疑者Xの献身』は本格か否か」、笠井潔「『容疑者Xの献身』は難易度の低い本格である」という文章がある。元々は二階堂黎人がホームページの日記(2005年11月28日から始まる)に書いたことが元になって、掲示板などで論争になっているらしい。二階堂黎人としては「今年の本格推理の収穫のように書いている書評」に対する反感から書いたことで、作品自体を貶めているわけではない。
別に本格推理小説かどうかということは作品自体の評価に影響を及ぼすものではないし、どうでもいいと思うが、本格ではないものを本格として褒める評論家と読者に我慢がならないということのようだ。僕は本格ミステリはあまり読んでいないので、1月2日の日記に「よくできた本格ミステリで1位にも異論はないが、ぜいたくを言えば、もっと石神のキャラクターを掘り下げた方が良かったと思う」と書いたけれど、これは名探偵対名犯人の構図で単純に本格ミステリと思ってしまったため。二階堂黎人の定義に従えば、確かに本格ではないのだろう。
ところが、笠井潔の文章では「一応のところ本格探偵小説である」と書いてある。誌上討論の形になっているが、笠井潔の文章は二階堂黎人の本格の定義に対する異論であり、「容疑者Xの献身」を擁護しているわけではなく、やはり「異様なまでの賞賛を集めている」ことへの異議申し立てである。作品自体への評価は笠井潔の方が厳しく、「適正に判断して初心者向けの水準だろう」としている。
言葉の定義の問題になってくると、論争としてはあまり面白くない。定義を厳密にすればするほど、そこから外れる作品は増えてくるだろう。おおまかな定義があればいいのではないかと思う。ただし、ある評者が「これはよくできた作品だが、○○ではない」とジャンルの定義を持ち出す時には暗に作品に対する非難も込められているものである。ジャンルの定義に従えば、それから外れた部分を非難することができる。これはSF界にもよくあって、スティーブン・キングなどはSFとは認めてもらっていない。というか、僕もSFとは思わない。
「容疑者Xの献身」に戻れば、この本の帯にある「純愛」という言葉に騙された人(そして読み終わっても純愛の部分に感動したままの人)も多かったのではないかと思う。「異常な純愛」「サイコな純愛」ではあっても、普通の純愛ではありませんね。ま、それも東野圭吾の責任ではなく、版元の責任なのだが。
2008年02月09日 [Sat]
■ インターネット・アーカイブ
mixiの日記にも書いたが、インターネット・アーカイブに映画のコレクションがあるのは知らなかった。映画1本がすべてアップロードしてある。これはジョージ・A・ロメロの傑作「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」。
これがダウンロードのトップになっている。こういう風にネットで、しかも無料で昔の映画を見られるのは凄いことだと思う。ついでに、この映画に影響を与えた「地球最後の男」。もちろん、これ「アイ・アム・レジェンド」の原作の最初の映画化だ。
現在、1158本の映画が見られる。もっともっと増やしてほしい。できれば、日本映画も。
2009年02月09日 [Mon]
■ なでしこでココログのファイルをダウンロード
ブログの方にココログをNamazuで検索という記事を書いたが、これは秀丸マクロでココログのファイルを加工する方法だった。なでしこでやったら、もっと簡単だった。以下はその手順。まず、ココログのバックナンバーページのソースを開き、月別のバックナンバーのURLをコピーする。それをurl.txtとしてデスクトップに置く。そこで以下のスクリプトをなでしこで実行。
「{デスクトップ}url.txt」を毎行読んで反復。 URLファイルはそれ。 URLファイルを「{デスクトップ}url2.txt」にHTTPダウンロード。 「{デスクトップ}url2.txt」を毎行読んで反復。 それを「<h3>.*</h3>」で正規表現マッチ。 基本URLはそれ。 もし、基本URLが「」でなければ、 「{基本URL}{改行}」を「{デスクトップ}url3.txt」へ追加保存。 0.5秒待つ。 「{デスクトップ}url3.txt」を基本URL2に読む。 それからHTMLリンク抽出。 それを「{デスクトップ}url4.txt」に追加保存。 終わる。
url2.txtは記事のHTMLファイルのソース、url3.txtはそれからH3(見出し)行を取り出したファイル、url4.txtが記事のURLの一覧。で、このurl4.txtを読み込んで、ダウンロードする。デスクトップにfileというフォルダを作っておいて、以下のスクリプトをなでしこで実行。
「{デスクトップ}url4.txt」を毎行読んで反復。
ローカルファイルはそれ。
ローカルファイルからURLファイル名抽出。
ローカルファイル1はそれ。
ローカルファイルの『2.*/.*/.*html』を『』に正規表現置換。
ドメインはそれ。
ローカルファイルの「{ドメイン}」を『』に置換。
ローカルフォルダ2はそれ。
ローカルフォルダ2の「{ローカルファイル1}」を「」に置換。
ローカルフォルダ3はそれ。
ローカルフォルダ3の『2.../』を「」に正規表現置換。
ローカルフォルダ4はそれ。
ローカルフォルダ4の「/」を「」に置換。
月フォルダはそれ。
ローカルフォルダ3の「/.*」を「」に正規表現置換。
年フォルダはそれ。
「{デスクトップ}file\{年フォルダ}」のフォルダ存在するか。
もし、それがいいえならば、
「{デスクトップ}file\{年フォルダ}」にフォルダ作成。
「{デスクトップ}file\{年フォルダ}\{月フォルダ}」のフォルダ存在するか。
もし、それがいいえならば、
「{デスクトップ}file\{年フォルダ}\{月フォルダ}」にフォルダ作成。
ローカルファイルを「{デスクトップ}file\{年フォルダ}\{月フォルダ}\{ローカルファイル1}」へHTTPダウンロード。
終わる。
これで、デスクトップのfileというフォルダに2009\02とか2008\04とか年月別のフォルダにファイルがダウンロードできる。僕の場合はファイルが102個しかなかったから、すぐに終わった。1ファイルあたり1秒余りで終わるので2分足らずか。これぐらいの短いスクリプトでダウンロードできるのがなでしこの便利なところだ。