映画とネットのDIARY(tDiary版)
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【映画の感想一覧】 2004年7月以降 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年
2005年03月15日 [Tue]
■ Pixar、Disneyとの交渉再開の可能性
周知の通り、ピクサー映画のディズニー配給は今年公開の「Cars」で終わる予定だったが、CEOが代わることで再契約の可能性があるとのこと。今や、ピクサーの3DCGはディズニーのアニメより評価が(興行価値も)高いから、ディズニーとしては契約が終わるのは痛手だろう。ピクサーにしてもディズニー配給のブランド力は無視できないと思う。
ただし、ディズニーが配給することで、ある程度の内容の制限は受けていると思う。いったん、離れて作りたい映画を作った後に再契約という手もあると思う。
ピクサーも「Mr.インクレディブル」は成功したけれど、それはブラッド・バードという外部の血を入れたからだろう。内容的に本当に成功しているのは「トイ・ストーリー」第1作とこれだけではないかと思う。
■ Windows XPの正規ユーザーは来月より標準でLZH圧縮ファイルを解凍可能に
ZIPに続いてLZHも正式サポートかと思いきや、正規ユーザーを確認するための特典か。LZHの解凍ぐらいフリーソフトがいくらでもあるので不要。こんなことでOSの海賊版防ぐよりは価格を安くしてはどうか。今の半分以下でもいいと思うぞ。
■ 「入門xyzzy」サポートページ
まだ注文できないんですけど、サポートのページは一足早くできたわけですね。
■ Java言語プログラミングレッスン
なんとなくEclipseの本を買って、なんとなくインストールしたら、JAVAを本格的に勉強したくなったので注文。結城浩さんの本はPerlでも勉強になったので信頼がおける。楽天ブックスでもJAVA関係ではこれが一番売れているようだ。上下2巻で5,040円。
2006年03月15日 [Wed]
■ Namazu2.0.16をインストール
pnamazuも久しぶり(3年3カ月ぶり)に差し替えた。どちらも順調に動いているようだ。
■ [MOVIE] 「エミリー・ローズ」
京極堂の力がいるな、と思う。憑物を落とすには京極堂が一番である。日本の狐憑きと同じように西欧の悪魔憑きも精神的な病の一つだろう。昔の人は病名が分からなかったので、狐憑きとか悪魔憑きとか言ったにすぎないのだと思う。この映画は旧西ドイツで1970年代にあった実際の事件をモデルにしている。神父から悪魔祓い(エクソシズム)を受けた女子大生が衰弱死する。その神父が罪に問われ、裁判でまともに悪魔憑きを論じるというのがもう、言うべき言葉をなくす。悪魔がいるとかいないとかの議論は日本人(というか非キリスト教徒)には関係ない世界の話のように思う。精神病の薬をやめさせたことで症状が悪化したという検察側の主張の方にいちいち納得させられるのだが、それでは映画として面白くないと思ったのか、神父の弁護士(ローラ・リニー)の身辺にも奇怪な現象が起きる。これが極めて控えめな怪異なので、ホラーにはなっていない。ホラーなら徹底的にホラー、裁判劇なら裁判劇に徹した方が良かったのではないか。この映画の結論はどっちつかずで面白みに欠けるのだ。映画自体は丁寧な作りだし、弁護士役のローラ・リニーも颯爽としていていいのだけれど、地味な印象は拭えず、平凡な出来に終わっている。題材へのアプローチの仕方が凡庸なのである。
奨学金を受けて大学に行くことになったエミリー・ローズ(ジェニファー・カーペンター)はある晩、午前3時に焦げ臭いにおいで目が覚める。エミリーは激しい痙攣と幻覚に襲われる。その症状は次第に悪化し、クラスメートの目が黒く溶けたり、通行人の顔が恐ろしい形相に変わったりする。入院しても症状はひどくなるばかり。自宅で静養することになったエミリーと家族はムーア神父(トム・ウィルキンソン)に悪魔祓いを依頼する。しかし、それは失敗。エミリーは変わり果てた姿で死んでしまう。自然死ではなかったことから、ムーア神父は逮捕され、その弁護を女性弁護士のエリン・ブルナー(ローラ・リニー)が担当することになる。
エリンが弁護を引き受けたのは名声と事務所の肩書きが欲しかったからだ。たとえ有罪であっても無罪を勝ち取る戦略なので、最初は神父に証言させないつもりだったが、「この裁判には闇の力が働いている」という神父の言葉通りにエリンの周囲にも奇怪な出来事が起こるようになり、エリンは考えを改め、神父に証言させることにする。そこからエミリーの悪魔祓いの実際が明らかになっていく。
証言によって事件のさまざまな様相が明らかになる構成について監督のスコット・デリクソンは黒沢明「羅生門」の影響と語っている。それならば、「羅生門」で死んだキャラクターを霊媒が呼び出して証言させたようにエミリー自身の証言も欲しかったところではある。エミリーに証言させるつもりが実は悪魔を呼び出してしまって、とかいう展開にすると、大きくホラーの方に傾くことになっただろう。そういう破天荒な展開を脚本に盛り込めなかったのは想像力の限界ということか。あるいは監督が本気で悪魔が存在するかどうかを議論したかったのか。いずれにしても、もう少しスーパーナチュラルな要素を増やした方が映画は面白くなったと思う。
ちなみにエミリーが霧の中を歩くシーンも同じく黒沢の「蜘蛛巣城」を参考にしたそうだ。映像の作りについては不備なところは見あたらないが、際だってうまいわけでもない。裁判の判事役で久しぶりのメアリー・ベス・ハートが出ていた。
2009年03月15日 [Sun]
■ ジョー・ライトの新作
個人的に今、最も動向が気になる監督はジョー・ライト。「プライドと偏見」「つぐない」の2本でその映画マニアックぶりを見せただけに、今後の作品にもあの驚異的な長回しがあるのではと期待したくなる。バラエティ・ジャパンに『つぐない』のジョー・ライト監督新作決定という記事があった。この新作Indian Summerは来年クランクインするそうだが、その前に「路上のソリスト」という新作がアメリカで4月、日本では5月に公開される。主演はジェイミー・フォックスとロバート・ダウニー・ジュニア。
goo 映画のストーリー紹介によると、公園で2本しか弦のないヴァイオリンを弾くホームレス、ナサニエル・エアーズに出会ったジャーナリストが彼の演奏する音楽の美しい響きにひかれコラムのネタに取材を始める、という話で、ロサンゼルス・タイムスに掲載された実話の映画化らしい。今回はキーラ・ナイトレイは出ていない。ホームページに日本語版はまだなかった。