映画とネットのDIARY(tDiary版)

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2005年05月14日 [Sat]

Yahoo!モバイルのメール

ログインしっぱなしになるわけか。携帯ではパスワード入力が面倒なのは分かるが、セキュリティ上は好ましくない。重要なメールは置いておけませんね。ただ、携帯から読めるのは便利であることは確か。@niftyの場合、モバイルメールは有料サービスだが、無料にしてくれないかなあ。


2008年05月14日 [Wed]

Firefoxのメモリー消費量

Firefoxの反応が鈍くなったなと思ってタスクマネジャーを見たら、メモリー消費量が300MBを超えていた。メモリーを富豪的に使うソフトであることは知っていたが、一桁違うだろう、この消費量。で、mixiツールバーを削除、アドオンもいくつか減らした。これで一つのページを見ているだけなら60MB余りに減った。

ただし、タブを増やしていけば、メモリーを消費することに変わりはない。Firefoxの問題は使うだけ使うそのメモリーを解放しないことにある。FirefoxやThunderbirdのメモリ消費量を劇的に減らす方法 を参考に設定してみた。おお、最小化すれば、10MB程度まで一気にメモリー消費量が減る。これは便利だ。

この部分、追記。ただし、この方法、もじら組 Wikiでは「システムやほかのアプリケーションに悪影響を及ぼす恐れがある」として非推奨となっている。

メモリーが安くなって、僕も2GB積んでいるけれど、ページファイルの使用が増えれば、反応が鈍くなるのは同じだ。それでもWindows98までに比べれば、随分ましになったんですけどね。メモリー管理ソフトも入れておこうか。

「霧」と「ミスト」

「ミスト」パンフレット書店に行ったら、「ミステリマガジン」6月号を買い忘れていたのを思い出したので買う。スティーブン・キング作品の翻訳が多い翻訳家の風間賢二が映画「ミスト」について、「ヒッチコックの『救命艇』(44)のような密室サスペンスの高みにまで昇華することに成功している。そういう意味でも『ミスト』は原作『霧』の真髄をうまくとらえている。もちろん、ストーリー展開も原作にきわめて忠実だ」と評価している。

僕が原作を読んだのは翻訳が出た直後だったから26年前。中身はほとんど覚えていない。覚えているのは霧の中から怪物が出てくることと、クライマックスに巨大な怪物が主人公たちの乗った車の上を通り過ぎていくことぐらいだ。映画を見ていて、怪物たちがどこから来たのか説明される場面で、ああそうだったそうだったと思い出した。

映画は決して悪い出来ではないが、前半、主人公たちが閉じ込められたスーパーマーケットを巨大な触手が襲う場面から巨大昆虫が出てくるまでの人間ドラマを長く感じた。そういう部分も原作に忠実と言われると、まあそうなのだろうが、こちらの原作の印象としてはもっと早く怪物たちがゾロゾロ出てきたような記憶がある。だいたい、原作が人間ドラマを強調していたなんて全然忘れている。だから原作にもそういう部分に不満があったのかもしれない。

監督がフランク・ダラボンだから、人間ドラマ重視は分かるのだけれど、それと怪物とを組み合わせることに小さな違和感があった。人間のエゴとか暴走とか狂信的な部分を描くのであれば、怪物は不要ではないか。映画を見ていて感じたのはまるでディザスター映画だなということ。災厄に巻き込まれた人々を描くディザスター映画の演出はこんな感じだ。原作に忠実でなくても怪物映画に徹してくれた方が好みには合っていたと思う。

問題のラストについても僕は懐疑的だ。これ、キング自身も気に入っているラストだそうだけれど、主人公の悲痛な行為から霧が晴れるまでの時間が短いので何だかバカバカしくなってくる。それはないだろう、という気分。ここで強調されるのは皮肉さだけであり、もう少しうまい構成の仕方はなかったのかと思う。


2011年05月14日 [Sat]

「ラブファイト」

「八日目の蝉」の成島出監督作品のうち、見ていないのはデビュー作「油断大敵」と、この映画だった。BSジャパンの不完全放送とはいえ、面白く見た。2008年の作品だが、公開された劇場は全国で30館足らずだったらしい。当然、宮崎でも公開されていない。

原作はまきの・えり の「聖母少女」。いじめられっ子だった稔(林遣都)は幼いころから男勝りでけんかが強い亜紀(北乃きい)に守られてきた。高校生になった稔はふとしたことで知り合った大木(大沢たかお)のボクシングジムに通うことになる。亜紀も稔のジム通いを知り、ボクシングを始める。

ボクシングが出てきてもスポ根映画ではない。男と女の立場が逆転していた男女がお互いに惹かれ合っていることに気づく物語。「愛のむきだし」の満島ひかりのようにパンチラも気にせず、得意の回し蹴りを披露する北乃きいがはつらつとしていて良い。ボクシングのフォームにも無理がなく、トレーニングの縄跳びもうまい。北乃きい、運動神経が意外にあるなと思った。林遣都は「バッテリー」「ダイブ!!」「風が強く吹いている」とスポーツ選手の役が多いが、この映画でも違和感がなかった。体を鍛えているのだろう。

ネットの感想を読むと、大木とかつての恋人だった女優の順子(桜井幸子)が絡む部分の評判があまり良くないようだ。僕はここも良いと思った。将来有望だった時にスキャンダルに巻き込まれ、夢を断たれた男女の今を描き、主演の2人と対比した成島出の演出には無理がない。青春映画の佳作。DVDで完全版を見直したい。

「大魔神」

放送画質のきれいさが意外だった。これはブルーレイが出ているのだろうと思ったら、やっぱり3部作を収録したブルーレイボックスが発売されていた。しかし、買うならこのボックスよりも平成ガメラのブルーレイボックスの方だろう。

監督が座頭市シリーズの安田公義なので、時代劇の作劇はきわめて真っ当。謀反を起こした家老が領主を殺し、領民たちを圧政で苦しめる。10年後、生き残った領主の子である兄妹が家老を倒そうとする。家臣たちが山にある武神像を壊そうとしたことで怒った大魔神が姿を現す。

大魔神の設定と特撮にあまり魅力を感じない。怪獣映画の主役はあくまで怪獣であり、怪獣のキャラクターが重要だと思う。大魔神には神としてのキャラクターしかないのが今ひとつ、面白みに欠ける理由なのだろう。家老を倒しても怒りが収まらない大魔神が罪のない領民も殺してしまうという趣向は良いのだから、これをもっと推し進めた方が良かった。付け加えておくと、この映画、作りがしっかりしているので冷笑とは無縁の作品になっている。

Wikipediaの大魔神の項目はとても詳しい。熱心な特撮映画ファンは多いのだ。

「左ききの狙撃者 東京湾」

1962年の野村芳太郎監督作品。DVDは出ていないようなので、書いておくと、これすごい傑作です←オーバー(^^ゞ

WOWOWのストーリー要約を引用すると、「麻薬密売組織に潜入捜査を行っていた麻薬取締官が何者かに射殺され、死体の状況から犯人は左利きであることが判明。捜査一課のベテラン刑事・澄川は、まだ若手の刑事で妹の恋人でもある秋根とコンビを組んで、捜査に当たることになる。組織の一員と思しき武山をマークして尾行するさなか、澄川は、旧友の井上と10年ぶりに再会。井上は、かつて戦場で彼の命を危うく救ってくれた命の恩人で、左利きの優秀な狙撃兵でもあった」ということになる。井上が狙撃者であるわけだが、この映画が面白いのは井上の境遇が明らかになる後半だ。

戦争から故郷の尾道に帰った井上は女に3人失敗し、東京に出てくる。妻と2人で東京湾に続く川のほとりでボート屋を営んでいる。今の妻は少し知的障害があり、井上がいないと買い物もできない。しかし、純粋に一途に井上を愛している。尾道に行くと言って家を出た井上を待ち続ける笑顔が切ない。

脚本は松山善三と多賀祥介。上映時間は1時間24分。シャープで切れ味の鋭いドラマ。今のだらだらと2時間以上もある映画よりずっと知的な展開だ。刑事澄川役に西村晃、井上役に玉川伊佐男。

検索したら、芝山幹郎の紹介記事が実に的確だった。http://eiga.com/extra/shibayamatv/21/


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