映画とネットのDIARY(tDiary版)
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【映画の感想一覧】 2004年7月以降 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年
2005年05月09日 [Mon]
■ 2次元コードメーカー
auのQRコード作成ソフト。Eメールの入力が携帯では面倒なので、これを使うと、パソコンで書いてQRコードを作成して、携帯で読んでメールを作成できる。手間がかかるが、携帯の入力の手間を考えれば、こちらの方が速いだろう。ただし、これ画面上で改行ができない。読み込んだ後に携帯上で改行するしかないか。
フリーソフトのeasyQRでも同様のことはできるが、携帯ではアドレスと件名は読み込めても、本文の読み込みができなかった。仕様が変わったのかな?
ま、こんなことしなくてもパソコンのアドレスからメール送れば、すむことなんですけどもね。外出前に書くメールでどうしても携帯に返事が欲しい時などは有効か。
auの携帯のメールはパソコンに取り込めないのがデメリット。携帯万能などのメモリー編集ソフトを使えば、ドコモのメールは取り込めたんですがね。取り込んだ後にパソコンで返事を書いて携帯に書き戻すようなことがauでもできるようになるといいと思う。よほどメールの形式が変わってるのだろうか。
■ [MOVIE] 「甘い人生」
パンフレットのイ・ビョンホンのインタビューによると、キム・ジウン監督は撮影中、ビョンホンにアラン・ドロンのイメージを重ね合わせていたそうだ。僕も映画を見ながらアラン・ドロンの映画をなんとなく思い浮かべていた。外見がハンサムとかそんなことではなく、アラン・ドロンの映画は暗黒街の組織に刃向かった男を描いたものが多かったイメージがあるのだ。フィルム・ノワールといわれるフランスの暗黒街を描いた映画に通じる臭いがこの映画にはあり、だからこそ韓国ノワールという言い方も的を射ていると思う。ただし、アラン・ドロンの映画はもっとクールであり、こんなにハードでも凄惨でもなかった。
この映画で描かれるアクションは凄まじい。無造作に銃を放ち、頭の一部が飛び、指が飛ぶ。殴り殴られるシーン、刃物で刺されるシーンなど肉を切り骨を断つ描写が続いて、画面から痛いイメージが伝わる。銃の撃ち方にはチョウ・ユンファの香港ノワールも思い起こさせたが、描写はよりリアルだ。キム・ジウンの狙いは物語よりもこうした描写の方にあったのではないかと思える。ボスの女に情けをかけたために主人公は組織から殺されかけ、危うく逃げ延びて復讐を図る。それが単なる設定としか思えないほど、この映画、アクション描写の方に力がこもっているのだ。それが半面で弱さにもなっている。主人公は女を愛してしまったのかどうか、なぜ命を狙われねばならなかったのか、どうも釈然としない。ほんのささいな出来事で人生の歯車が狂っていく男の不幸を描いた映画として見るならば、それはそれでいいのだが、激しいアクションの根底をなす部分なのであいまいなままではどうもすっきりしない。ボスの愛人を演じるシン・ミナが若すぎて、大人の女の魅力に欠けるのもマイナス要因ではないかと思う。普通の小娘にしか見えず、それまで女を愛したことがなかった男が惹かれる相手として説得力を欠くのである。
主人公のキム・ソヌ(イ・ビョンホン)はレストランとラウンジの支配人。裏社会を牛耳るカン(キム・ヨンチョル)の右腕として信頼を得ている。カンは3日間の出張の間に自分の愛人ヒス(シン・ミナ)を見張るよう命じる。最近、ヒスには若い男の影があった。もし、本当に男がいるのなら、「カタを付けるか、自分に電話しろ」とカンはソヌに言う。ソヌはこれまで女を愛したことがない。カンがソヌに頼んだのもそのためだった。ソヌはヒスを監視して、一緒に食事を取るようにもなるが、予想通り、ヒスは若い男と付き合っていた。ある夜、ソヌはヒスが自宅で男といる現場に踏み込む。電話をするか、殺すか。ヒスの表情を見ていたソヌは一瞬ためらい、2人に別れるように言っただけで去る。初めてボスの命令に背いたこと。それが破滅の始まりだった。
ここから映画はアクションに次ぐアクションの展開となる。アクションというよりは暴力描写といった方がふさわしいかもしれない。ソヌは徹底的に痛めつけられ、生き埋めにされる。そこからなんとか逃げ延びる場面は「キル・ビル」を思わせるが、地中から命からがら這い出しても再び、待ちかまえていた組織の男たちに捕らえられ、痛めつけられる。血まみれになりつつ、一瞬のすきをついてソヌは逃げ出す。そしてカンへの復讐を始めるのだ。
イ・ビョンホンはナイーブな2枚目のイメージがあるが、冒頭、素早い動きでチンピラを叩きのめすシーンでアクション俳優としてもなかなかやるなと思わせる。キム・ジウンは描写力、演出力では完成された技術を持っている。脚本に磨きをかければ、さらに面白い映画を作る監督になるのではないか。この監督、職人ではなく、作家的な資質を持っていると思う。