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2009年06月20日 [Sat]

電子ブックリーダー

アメリカのamazon.comが電子ブックリーダーKindle DXを発売した。Kindleとしては3世代目。9.7インチの液晶画面が良い感じである。日本ではパナソニックとSONYが電子ブックリーダーから撤退したのとは対照的にKindleは売れているらしい。なぜ日本でうまくいかないかというと、コンテンツがそろいにくいことが要因なのだという。ハードがいくらあってもソフトが少なければ、普及はしない。

電子ブックには場所を取らない利点がある。本をたくさん買う人なら分かるだろうが、増えてくると、置き場所に困るのだ。僕は買った本をブックオフなどに売る習慣はないので、本は増える一方だ。新しいKindleは1台に3500冊の本が入るという。これなら、どんどん本を買っても置き場所に困ることはない。だからKindleには非常に興味があるのだが、今のところ、日本での発売予定はないらしい。それにKindleは端末が壊れたら、中のデータも一緒に失うというデメリットもある。

電子ブックリーダーは普及していない代わりに、日本では携帯がその代わりを務めているようだ。auが発売したbiblioは本を読むのに適した構造になっていて、とても欲しくなるが、今の携帯を買ってまだ1年足らずなので機種変更は無理だ。

普通の携帯でも電子ブックは読める。僕は携帯で本を読むなんて、とケータイ小説をバカにしていたけれど、出張先で飛行機の待ち時間などにちょっと読むには適していると思う。出張には文庫本を持って行くことが多いが、携帯に本が入るなら、荷物にならなくてすむ(飛行機の中では読めませんけどね)。で、初めて電子ブックを買ってみた。新田次郎「劔岳 点の記」。550円。文庫本は720円なので、若干安い。起動してみると、縦書きでページめくりも栞を挟むこともできる。これなら途中まで読んでも、続きを読むのに便利だ。文庫本でも寝転んで読む時には両手が必要だが、携帯なら片手で持てる。データはマイクロSDに移せるので、携帯を機種変更しても大丈夫だろう。マイクロSDが壊れたら、それでおしまいだけど。

ただし、やっぱり買いたい本が少ない。auのau one ブックも電子書店パピレスも翻訳ミステリの新刊なんてありませんね。出版不況と言われているが、出版社はもっと電子出版に積極的になった方がいいと思う。いろいろな本が電子化されれば、絶版で読めないということもなくなるだろう。新作がないのなら、古典を読むのに使うこともできる。で、青空文庫のデータをテキストにして携帯に移してみた。これで十分読めるのだが、サイズの大きなデータは対応していない。「我が輩は猫である」は700KB以上あったので、そのままでは読めず、章ごとに分割する羽目になった。電子書店パピレスには青空文庫のデータをXMDF形式に移したものが2000冊ほどあった。もちろん無料。これはサイズが大きくても大丈夫だし、栞も挟める。で、「大菩薩峠」とか「ガリバー旅行記」とか、ダウンロードしておいた。

青空文庫を携帯から読むには暇つぶし青空文庫いつでも携帯 青空文庫などのサイトが便利だ。特に後者はユーザー登録すれば、栞を挟むことができるようになる。数は少ないけれど、ネットを通じて青空文庫を読む時は利用してもいいかな。


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