映画とネットのDIARY(tDiary版)

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映画の感想一覧 2004年7月以降 2005年  2006年  2007年  2008年  2009年

2004年09月10日 [Fri]

プラグイン

日記にちょっとした機能を付けたいので、プラグインを書こうとしてみた。CGIでは動くようになったけれど、プラグインとして登録するとエラーが出る。ふむ、もう少しRUBYとtDiaryの構造を勉強しないといけませんね。

[MOVIE] 「ヴァン・ヘルシング」

「ヴァン・ヘルシング」パンフレット「ハムナプトラ」シリーズのスティーブン・ソマーズ監督がドラキュラの好敵手ヴァン・ヘルシングを主人公にしたホラーアクション。本来のヴァン・ヘルシングは教授のはずだが、この映画ではヴァチカンの指令でモンスター退治に動く007のような存在。ちゃんと秘密兵器も持っている。ジキルとハイドやフランケンシュタインのモンスター、狼男も登場するが、メインの敵はやはりドラキュラ。これまでのドラキュラ映画を多少スケールアップし、「エイリアン」風の描写を取り入れただけで、目新しさには欠け、これ以外に話の作り方はなかったのかと思えてくる。同じく多数のモンスターを登場させた昨年の「リーグ・オブ・レジェンド 時空を超えた戦い」同様、出来の方は芳しくない。

主人公ヘルシングを演じるのはヒュー・ジャックマン。これに協力するのが、「アンダーワールド」で狼男と戦う女吸血鬼の戦士をカッコよく演じたケイト・ベッキンセールである。ベッキンセール、同じようなタイプの映画に出ることに抵抗はなかったのだろうか。

映画はフランケンシュタイン博士がモンスターの創造に成功するモノクロ場面から始まる。「It's Alive!」と叫ぶフランケンシュタイン博士がいかにもな感じである。研究に資金協力しているのがドラキュラ(リチャード・ロクスバーグ)で、その研究を盗み、モンスターを連れ去ろうとするが、モンスターは逃げ出し、村人に追われて風車小屋の中で火に包まれる。1年後、舞台はパリ。ヴァン・ヘルシングが凶暴なハイドを苦労の末倒す。ヘルシングはヴァチカンの命令で邪悪な存在を倒しているのだが、モンスターが死ぬ時は人間の姿になるため、世間からは人殺しと思われているという設定。ダークなヒーローなのである。ヴァチカンに戻ったヘルシングに新たな指令が下る。トランシルバニアでドラキュラと長年対決してきたヴァレリアス一族のヴェルカン(ウィル・ケンプ)とアナ(ベッキンセール)に協力して、ドラキュラを倒す任務だった。そのころ、ヴェルカンは狼男と戦い、崖の下に落ちてしまう。船と馬を乗り継いで、トランシルバニアにやってきたヘルシングと助手の修道僧カール(デヴィッド・ウェンハム)は、いきなりドラキュラの花嫁の女吸血鬼たちに襲われる。女吸血鬼はアナを狙っていた。ヘルシングとアナは協力し、ドラキュラ打倒を目指すことになるが、ヴェルカンが狼男になっていたことが分かる。

話のポイントはドラキュラがなぜフランケンシュタインの研究を必要にしていたのか、というところにある。これはまずまずのアイデアだが、ここでVFXが炸裂すべきところなのに、冒頭から連続してVFXを見せられると、クライマックスあたりで、飽きてくるのである。その意味でメリハリがないというか、演出が一本調子なところがある。ドラマティックな盛り上がりがなく、ヘルシングのキャラクター描写も通り一遍という感じである。ラストの処理も何か勘違いしているとしか思えない。VFXは充実しているのに、なぜこの程度の出来に終わるのか。ソマーズの捲土重来を期待したいところだ。

大手映画会社による業界団体、デジタルシネマの標準規格を策定

「映画会社は作品のマスターファイルを1つ作成して、高速ネットワークで映画館にそのファイルを送信するだけで配給作業が完了する」とのこと。ネットで一般家庭への映画配信サービスもあるくらいだから、実現性は高いのではないか。フィルムにかかるコストを飛躍的に削減できるので、映画会社にとっては大きいでしょう。映画館もコスト削減ができる。DLPの品質がフィルムに負けないぐらいのものになれば、観客としても不満はない。ただ、こういうのが導入されると、映写技師さんは職を失いますね。


2005年09月10日 [Sat]

夜間断水の効果

宮崎市の台風14号接近(又は上陸)に伴う災害情報によると、今まで出なかった所で水道が使えたと書き込みがある。一定の効果はあったようだ。午前1時から5時までの間でも水道が使える世帯はあるだろうが、モラルとしてその時間帯に使ってはいけない。断水地区に回すべき水を使っていることになる。蛇口から一滴も出ない世帯はまだ多いのだ。

昨日に比べて蛇口から出る水の勢いが強くなった。夕方から出始めた地区もあるらしい。これは夜間断水だけでなく、国富町が水道管を直接つないで水の供給を始めたことも一因ではないか。供給できる水量は1日300トンから500トンしかないらしいが、これだけでも断水地区に水が届く一助にはなる。あとは市民の節水意識が広まれば、もっと助かる世帯が増えると思う。うちもできる限り節水しよう。

午後8時半から岩切水源地の給水を開始したそうだ。

[MOVIE] 「NANA」

「NANA」パンフレット中島美嘉の歌のファンなので、どういう演技をするかに興味があった。予告編ではまさにぴったりという感じだったが、本編を見てもその通り。不幸な生い立ちながら歌手を目指して強く生きようとする大崎ナナの役柄に違和感がない。演技の訓練は受けていないだろうから、セリフ回しの硬さや演技に幅がない点が目に付くのだけれど、独特の雰囲気を持っていて面白いと思う。女優を目指すかどうかは知らないが、しっかりした監督の映画に出れば、将来性はありと見た。

もう一人のナナ、小松奈々を演じる宮崎あおいはさすがにうまい。周囲を疲れさせるほど明るく脳天気な役柄をこれが本質かと思わせるほど自然に演じている。宮崎あおいのナレーションで映画は進むけれど、パンフレットの写真の大きさや物語の比重を見ると、主人公は中島美嘉の方と言っていいだろう。しかし、宮崎あおいは映画の支柱となっている観がある。中島美嘉や恋人役の平岡祐太の演技の硬さを補っているのである。監督の大谷健太郎はベテラン俳優をあまり使わず、若い俳優たちだけで固めてそれぞれの魅力を引き出している。物語自体に新しい部分はあまりないが、映画の感覚は若くて新しいと思う。よくまとまった佳作。

矢沢あいの原作は読んだことがない。現在13巻まで出ていてまだ完結していないそうだ。だから映画の物語をどう終わらせるかは難しいのだが、脚本(浅野妙子、大谷健太郎)は2人のナナの恋の行方をメインに描いてうまい終わらせ方をしていると思う。映画はパンクバンドのボーカルである大崎ナナ(中島美嘉)とバンドのベースで恋人のレン(松田龍平)との思わせぶりな関係を描いた後、2年後に舞台を移す。ナナは北海道から東京へ向かう列車の中で、小松奈々(宮崎あおい)と隣り合わせの席になる。同じナナという名前であることもあって2人は意気投合。ナナは歌で自立するために、奈々は美大生の恋人・章司(平岡祐太)を追って東京へ行くところだった。東京に着いた2人は部屋探しをしている時に再会し、一緒の部屋にすむことになる。奈々は犬みたいに甘えん坊であるためナナからハチと名付けられる。ここから映画はナナのバンド仲間再結集と今は違う人気バンド・トラネスにいるレンとの関係、同じ美大生の幸子(サエコ)を好きになった章司とハチの危うい関係を描いていく。

好対照の2人の女の子を描くのは誰もが指摘するように昨年の「下妻物語」を思わせるけれど、下妻が笑いのパワーで弾けていたのに対し、こちらはちょっと深刻な部分がある。その重さを吹き飛ばすようにナナは歌に没頭する。と言いたいところだが、「MY MEDICINE」で幕を開け、中盤とエンドクレジットに「GLAMOROUS SKY」が流れるだけで、中島美嘉が本領を発揮する歌の場面が少ないのがちょっと不満なところか。中島美嘉はロックもバラードも歌えるので、また映画に出るのなら、バラードも披露してほしい(3枚目のアルバム「MUSIC」に収録されている「Fed Up」のような曲を熱唱してほしいところ)。やりきれない、うんざりするような日常を歌で吹き飛ばすような映画が合っていると思う。

松田龍平はちょっと演技が重すぎる感じがある。トラネスのボーカルReiraを演じる伊藤由奈の「ENDLESS STORY」は良かった。


2006年09月10日 [Sun]

「ハリウッドで勝て!」

「ハリウッドで勝て!」表紙全米ナンバーワンヒットとなった「The Juon/呪怨」のプロデューサー一瀬隆重の本。といっても、本人が書いているわけではなく、大谷隆之という人が聞き書きで構成したもの。一瀬隆重が唯一監督した「帝都大戦」は「帝都物語」の続編で世間的にはあまり評判がよろしくなかったが、僕は超能力バトルの映画としてそれなりに面白く見た。→「帝都大戦」映画評

この映画は「孔雀王」のラン・ナイチョイが降板してしまい、プロデューサーの一瀬がやむなく引き受けた経緯がある。一瀬は「『帝都大戦』はさんざんな結果に終わりました。この先、自分で監督を引き受けることは絶対にないでしょう」と語っている。しかし、この失敗から監督が映画製作の過程でどんなことを考えるかを身をもって知ることになる。この時の体験が後の「リング」に生かされた。

プロデューサーを務めた釈由美子主演「修羅雪姫」のパンフレットには「日本映画は今のままじゃダメだ。だから、今日の傑作やヒット作じゃなく、未来の大傑作や大ヒット作を生み出すために、失敗を恐れず実験しなきゃいけない」と書いていた(これについては2002年2月27日の日記にも書いた)。20世紀フォックスとファーストルック契約(スタジオから一定の報酬をもらう代わりに自分の企画はそのスタジオに最初に見せる契約)を結んだ今の一瀬は将来的にそれを実践するつもりなのだろう。テレビ局製作の映画が大ヒットしている現状について「このまま行けば、近い将来、日本映画は観客の信用をもう一度失うことになる」とあらためて語っている。

「ウルトラQ」の第1回目をテレビの前で心待ちにしていたというから、一瀬の映像体験は僕とほぼ共通している。インディペンデントのプロデューサーがハリウッドでどのようにステップを上がっていきつつあるかが、よく分かる本である。

個人的に興味があったのは「映画投資ファンド」の話で、映画「忍 SHINOBI」では一口10万円で個人投資家を募り、1300人が応募して5億円余りを調達したそうだ。規制が多くて中小の会社では難しい面があるそうだが、これは機会があったら投資してみたいなと思う。それには少なくとも大幅な元本割れがないようにしてほしい。理想は100円でも200円でも投資額を上回るリターンが望ましいのだが、映画ビジネスの場合、大ヒットにならないと、難しいだろう。貯金しても大した利子はないのだから、映画に投資した方がましである。


2007年09月10日 [Mon]

Acronis Migrate Easy

というわけで320GB HDDを取り付ける。付属のHD革命 Copy Driveをインストールし、さあコピーしようと思ったら、「パーティションにエラーがあります」とか言って、コピーを始めない。あのね、エラーがあるから新しい環境に移そうと思ってるのにそれじゃあダメでしょう。リカバリディスクも見つからなかったので、こうなったら、OS再インストールかと思ったが、XPのディスクなんてないのだった。買ってインストールするのはバカバカしすぎる。

ふと思いついて、以前買ったバッファロー製のHDDに付属していたAcronis Migrate Easy LEをインストールしてみた。最初は「パーティションがロックされています」とか言って起動しなかったが、再起動して放っておいたら、起動するようになった。で、古いディスクから新しいディスクへコピー。2時間以上かかったか。古いディスクを取り外し、新しいディスクだけで起動。おお、無事にWindowsが起動した。で、あと2台あるHDDを取り付け、またもや再起動。認識していないので、もう一度再起動したら、無事に使えるようになった。やっぱりHDDを替えると、スピードが若干速くなる。

こういうことがまたあると、心配なので、Acronis Migrate Easyに付属していたブータブルメディアビルダを利用して起動用のCD-Rを焼いておいた。これならば、HDDがクラッシュ間近でWindowsが起動しなくなっても、CD-RからブートしてHDDのコピーができるのだった。AcronisのソフトはPartition Expertも使っているが、けっこう優秀だと思う。

取り外したHDDは3.5インチケースを買ってUSB接続で使おう。フォーマットすれば、まだしばらくは使えるのではないかと思う。


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