映画とネットのDIARY(tDiary版)
検索エンジンからのアクセスで、お探しのキーワードが見あたらない場合はNamazuで再検索してみてください。
【映画の感想一覧】 2004年7月以降 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年
2004年11月17日 [Wed]
■ 石油ファンヒーター
そろそろ寒くなってきたので、石油ファンヒーターを買うことにする。去年壊れたのだ。楽天を調べたら、7万いくらのやつが4万いくらで売っていたので注文(木造15畳対応)。
もちろん、楽天カードで買ったのでポイントが800ポイントほどつくはず。こういう家電まで楽天に注文するというのは、相当毒されてますね。ま、しかし店に行かずにパソコンの前で買えてしまうというのはやはり便利。安いのを探して実際に家電屋さんを数軒回ると時間がかかるが、パソコンなら数分だものなあ。
■ 日本1−0シンガポール
ま、二流の選手が中心だから、二流の試合でも仕方がないか。と思われるだろうな、あんな試合では。所詮、消化ゲームか。あまり得るところもなかったし、これならカズたちを出しても良かったのではないか。
2005年11月17日 [Thu]
■ 「Photoshop グラフィックデザイン」
Photoshopを使ってさまざまなグラフィックを制作する方法を解説したテクニック集。CS2対応とは書いてなかったので少し古い本かと思ったら、初版は10月1日。バニシングポイントなどCS2の新機能についての解説はないが、この本はもともとグラフィックデザインの作り方を教える内容なのでなくてもいいのかもしれない。基本はCS以前も以後も変わらないだろう。
プロ向けのデザイン解説書が多いMdNの本なので詳しい。調整レイヤーを重ねて効果を出していく技術がいろいろと書いてある。この手順通りにやれば、できるはずなのだが、やることが多いので途中で間違ったりしますね。
プロの人はこうやって何度も何度も効果を重ねて作品を作っているのでしょう。こういうテクニックを見ると、やはりデジカメ画像の修正に特化したElementsとは違うレベルのソフトだなと思う。ただ、Elementsにも良いところはあって、画像のファイルブラウザはPhotoshop付属のBridgeより使いやすい。画像整理機能を使うだけのつもりでダウンロード版(6,600円)を買ってもいいかなという気がする。
いや、画像整理の機能ならば、GoogleのPicasaでもいいのだが、あれは隠しておきたい画像ファイルまで表示してしまうので、家庭では使えません(独身者はOK)。
■ さくらのブログ
きょうからサービスが始まった。デザインを見てみたら、デフォルトで20種類あった。これ、CSSはカスタマイズできるのかな。あまりデフォルトのデザインで使いたくはない。というか、この日記以外に書く題材はないので、作るつもりもない。
機能としてはメールでの更新もできるそうだ。携帯表示には対応していないみたい。RSSはもちろんあり。ファイルがさくらインターネット側に保存されるのはメリットなのかデメリットなのか。自分が書いたファイルを他人に管理されたくはない気分もありますね。
それにしてもさくらのレンタルサーバーにはtDiaryがあり、MTもインストールできるのに、なぜブログサービスが必要なのか。設定やインストールが面倒な初心者向けなんですかね。
2006年11月17日 [Fri]
■ 情報バー
Sleipnirはバージョン2.49からIE(Trident)の情報バーに対応した。これが困ったことに、IEのインターネットオプションで情報バーを出ないように設定(インターネットオプション−詳細設定で「マイコンピュータのファイルでのアクティブコンテンツの実行を許可する」にチェックを入れる)しておいてもSleipnirではバーが出てしまう。JavaScriptを使っている自分のホームページのローカルファイルをIEでもSleipnirでもホームページに設定しているので、起動するたびに情報バーが出てくるのはうざい。
Sleipnirのオプションを見たら、ビューの詳細設定のところに「Tridentの情報バーを使用する」というのがあったので、これのチェックを外したらOK。と思ったが、これは情報バーがでなくなるだけで、JavaScriptはブロックされているようだ。こういう場合はさらに「ローカルマシンでロックダウンする」のチェックも外す必要がある。
あるいは既定のブラウザエンジンをGeckoにしておいても大丈夫のようだ。Geckoにしておいた方が無難か。ところが、Geckoにしておくと、ホイールクリックではタブが開かない。おまけにタブをダブルクリックしてのナビゲーションロックができない(右クリックからのナビゲーションロックも同様)。こんなことならFirefox使った方がいいような気がしてきた。IE7に完全対応したのはいいが、Geckoの方の対応も進めて欲しい。いや、ま、素直にFirefox使えばいいんですけどね。
2007年11月17日 [Sat]
■ [MOVIE] 「ボーン・アルティメイタム」
シリーズ第3作。前作でも感じたことだが、このシリーズに不足しているのはエモーショナルな側面だと思う。今回も主人公のボーン(マット・デイモン)はまったく感情を表さず、襲い来るCIAの暗殺者たちをてきぱきと撃退する。ただそれだけの映画である。ボーンの原動力となっているのは自分のアイデンティティーの探求と恋人(フランカ・ポテンテ)を殺された恨み。というのは設定だけにとどまっており、ボーンは泣くこともわめくことも怒ることも喜ぶこともなく、だからエモーションが欠落しているように見えるのだ。ついでに言えば、ボーンにはCIAの不正を暴くための正義感もない。いや、あるのかもしれないが、画面には表れない。要するに作りが人工的、デジタル的なのである。アクションを羅列するだけで、主人公の感情が立ち上ってこないので、味気ない映画になってしまう。僕はまったくつまらなかったわけではないが、もう少し何とかならないのか、と見ていて思う部分が多かった。このスピード感にエモーショナルな部分が加われば、映画はもっと面白くなっていただろう。大変なテンポの速さで進む映画の中で、足を止めて描く場面には主人公の情感が必要だし、激しいアクションを正当化するのは主人公の激しい感情にほかならないのである。
映画はモスクワで幕を開ける。傷ついたボーンが追っ手の警官たちを簡単に撃退したところでタイトル。場面変わって、ロンドン。ガーディアン紙の記者サイモン(バディ・コンシダイン)はCIA職員の内部告発でトレッドストーン計画がバージョンアップしたブラックブライアー計画について知る。CIAはサイモンを追跡。新聞を読んだボーンもサイモンに接触する。ウォータールー駅でのCIAとボーンの格闘が最初の見せ場で、ここでサイモンはCIAの暗殺者に狙撃され、殺される。作戦を指揮しているのは対テロ極秘調査局長のヴォーゼン(デヴィッド・ストラザーン)だった。ヴォーゼンは前作でボーンを追ったパメラ(ジョアン・アレン)を捜査に引き入れ、ボーンの抹殺を企てる。舞台はスペイン、モロッコへと飛び、ニューヨークで最終決着を迎えることになる。
映像は短いカットを積み重ねてテンポが良いけれど、カットを割ってはいけない格闘シーンまで割っている。見せるべき格闘はちゃんと見せた方がいいのでは、という思いは1作目から感じたことだ。短いカットの積み重ねはポール・グリーングラス監督、眉にいっぱいつばをつけながら見た前作「ユナイテッド93」でも使っていた。こういう短いカットで思い出すのは「ストリート・オブ・ファイヤー」(1984年)だが、ウォルター・ヒルのようなスタイリッシュさはグリーングラスにはない。ジャッキー・チェンやジェット・リーがワンカットでアクションを見せるのは、アクションが本物であることを示すためでもあるだろう。カットを割れば、どんなことでもでき(るように見え)てしまうからだ。俳優の生身のアクションの伝統は1920年代のロイド、キートンまでさかのぼるのだ。スタントマンを使うなと言うわけではなく、ああいう見せ方では真に迫らないのだ。建物から建物へ飛び移りながら展開するモロッコのシーンにしてもカットを割らない方が効果的だっただろう。グリーングラス、スピード感がすべてと思いこんでいるのではないか。
それにしても、いったいあの研究所は何をやったのか判然としない。ボーンに暗殺者になることを強要するためだけだとしたら、研究所なんて不要だろう。原作はどうなっているのだろう。ヒッチコックはサスペンスの核となるものはレッド・ヘリング(赤にしん)でいい、と言った。これを曲解すれば、こういう映画が出来上がることになる。少なくともヒッチコック映画の主人公たちはもっと情感豊かだった。
2008年11月17日 [Mon]
■ [MOVIE] 「ハッピーフライト」
「クライマーズ・ハイ」は落ちた飛行機を巡る群像劇だったが、この映画は飛行機を落とさないために頑張る人たちを描く群像劇。といってもユーモアを散りばめて、笑って感動してそれこそハッピーな気分になれるエンタテインメントに仕上がっている。隅々まで取材が行き届いているなというのが第一印象で、矢口史靖監督、相当に調べたようだ。キネマ旬報によれば、監督は2年間で内外の航空関係者100人以上にインタビューしたという。飛行機がホノルルに向かって飛び立ち、計器に異常が発生し、引き返すまでの数時間の間に新米の副操縦士と客室乗務員(CA)、グランドスタッフ、整備士、管制官などなどさまざまな人間を登場させ、それぞれにドラマを形成している。こんなにいろんな現場にドラマが持ち込めたのは詳しい取材の成果だろう。
憎まれ役で登場した寺島しのぶがクライマックスにきっちりした演技を見せる。その正々堂々とした正論によって客の不当な要求を収めさせ、場面をさらうところなど、とてもうまいと思う。ドラマの構成は見事と言ってよく、これだけ多くの人物を登場させながら、脚本には少しも混乱がない。ANAが全面協力しているので批判が少ないのは惜しいところだが、それでもCAの実態などカリカチュアライズした部分はあり、全面的な宣伝映画などにはなっていない。軽飛行機がぶつかったり、海に沈没したりなどハリウッドのエアポートシリーズのような大事件は起こらなくても航空映画は作れることを示した佳作。というより事故そのものではなく、人間ドラマが映画の成否のかぎを握っていることが分かっているからこそ、こういうスケールで十分なのだ。見て損はない。監督からの要求が凄かったというミッキー吉野の正攻法の音楽にも感心した。
フライトシミュレーションで失敗する副操縦士(田辺誠一)を描く冒頭を見れば、これがクライマックスにつながることは容易に想像できる。国内線から初の国際線に勤務することになった新米CA(綾瀬はるか)と、グランドスタッフを辞めようと思っている田畑智子、コンピュータが操作できずに時代に乗り遅れているオペレーション・ディレクター(岸部一徳)、若手の整備士(森岡優)などなどをさらりと描いた後、飛行機は本筋のホノルルへと旅立つことになる。バードパトロールのベンガルがマスコミを装って近づいた鳥類保護団体から妨害されたために、飛行機にはカモメが衝突、重要な機器を傷めてしまう。折しも台風が関東に近づいており、飛行機は困難な中、成田へそして羽田へと引き返すことになる。
誰が主人公というわけではない。それぞれに見せ場がある。矢口監督に言わせると、素の綾瀬はるかはスーパー・ナチュラルで、これは普通、超自然現象のことを指すが、「超天然」の意味で矢口監督は使っている。「僕の彼女はサイボーグ」に比べると、きれいなところが強調されていないのが難なのだけれど、前半のおかしさはいかにもスーパー・ナチュラルなのだった。クレイマーに泣かされる同じくCAの吹石一恵や偶然の出会いが待っている田畑智子やその他映画に登場する端役に至るまで矢口監督は気を配っていて、細部の描き方の綿密さがこの映画を成功に導いたのだなと思う。「ウォーターボーイズ」よりも「スウィングガールズ」よりもよくまとまった映画なのである。