映画とネットのDIARY(tDiary版)
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【映画の感想一覧】 2004年7月以降 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年
2007年03月05日 [Mon]
■ ロケフリ
ITmediaのテレビ局を震撼させた「まねきTV裁判」の中身を読んでおお、そういうのがあるのなら入ろうかと一瞬思ったのだが、考えてみれば、自宅にロケーションフリーの機器を買って接続すれば、いいのだった。先日のアカデミー賞授賞式が見られなかったのもこれで解消できる。ま、こちらでケーブルテレビに入れば、何の問題もないのだが、ロケフリの方が自宅でもテレビのない部屋で見られるようになるのだから何かと面白い。
問題はどの程度の画質なのかということと、グローバルIPが必要なこと。ルーターも買い換えなくてはいけない。ルーターはもう5年近く使っているから買い換えてもいいころだ。リモートアクセスができるルーターなら、バッファローのWZR-RS-G54HPあたりが手頃か。グローバルIPは@niftyの場合、初期費用5000円、月額2650円(@nifty 固定IPサービス)。これだけかかると、ケーブルテレビに入った方がましな気がする。さくらインターネットの「さくらのフレッツ接続」を使うと、月額980円でグローバルIPはただで付いてくる。こちらの方がいいか。ま、とりあえず、ルーターを買い換えよう。
■ ツッコミスパム
ツッコミは表示していないから何の問題もない、と思っていたのだが、それでもスパムを突っ込んでくるやつはいる。それがRSSに反映されるのが困る。とりあえず、フィルターにantispam.rbを(少し手を加えて)入れたので、今後は大丈夫だろうが、既に書き込まれたスパムに関しては削除するしかないか。
2007年03月07日 [Wed]
■ またツッコミスパム
また来た。削除スクリプトも公開されているが、httpなどが含まれている場合に削除するもの。書き込まれているスパムにはこれが含まれていない。手動で削除していくしかない。
それにしても1行だけのスパムで書き込む方にメリットはあるのかね。単なる嫌がらせとしか思えない。RSSに含まれるツッコミは「ツッコミ表示状態変更」でチェックを外せば、除外されるので、とりあえずそうしておいた。
2007年03月10日 [Sat]
■ ルーター交換
自宅に帰ったら、バッファロー製の無線LANルーターが届いていたのでノートパソコンに接続。リモートアクセスができるWZR-RS-G54HP。もちろん、ロケーションフリーに接続するためのルーターだが、バッファローのページを見ていたら、LAN接続のHDDを買えば、大容量ファイルのやりとりも簡単にできることが分かった。インターネットを介して仮想LANを構築すればいいのだった。これは便利かも。自宅でリッピングした音楽ファイルやテレビの録画ファイルを赴任先でパソコンにダウンロードできるわけだ。
今までLAN接続のHDDなんて速度が遅くていらいらするだけと思っていたが、こういうことができるとなると、話は別だ。250GB程度のを買っておくか。ノートパソコンのHDDが残り少なくなっていたので外付けを買おうかと思っていたところだったのだ。ま、自宅のパソコンを常に起動していれば、LAN接続でなくてもかまわないのだが、たいてい消しているからなあ。
2007年03月11日 [Sun]
■ LF-PK20
SONYのロケーションフリーが届いたのでセットアップ。設定は説明書通りに行えば、何も難しくない。AVケーブルはスゴ録につなぎ、アンテナ線はケーブルテレビのターミナルにつないだ。パソコンで表示してみると、家の中ではこれで十分という感じ。レートはオートに設定すると、3Mbps程度。カスタマイズもできるが、この程度でいいだろう。感心したのはリモコンでスゴ録がすべて操作できること。チャンネルの変更も録画も録画したファイルの再生もできた。
気になるのはダイナミックDNSでつないだ外部で、どの程度の画質になるかということだが、これは明後日にならないと分からない。あと、CPUパワーはかなり消費する。ノートパソコンが非力なためもあるが、80%程度の消費率。これは仕方がないのだろうなあ。しかし、想像以上にきれいに映ったので満足。
ロケフリは将来的に携帯電話での受信にも対応するとの話があったが、いつごろになるのだろう。ネット経由で大量のデータを送信すると、帯域の占有が気にかかるところ。この心配もあって遅れてるのかな。
2007年03月14日 [Wed]
■ 外部からロケフリ
赴任先でロケーションフリーを使ってみた。簡単準備ガイドにあるドメイン名やパスワードを入力するだけ。ダイナミックDNSのドメインを入力する必要はなかった。そういう部分も自動で設定してくれるのか。画質は良好。自宅で見ているのと何も変わらない。リモコンの反応速度も良くて、某サイトには3秒から5秒かかると書いてあったが、1秒余りで反応する。地デジのチャンネル切り替えより速い。これはやはり接続回線によるのだろう。
CPU使用率は20%足らず。やはり自宅のノートパソコンの非力さがCPU使用率の大きさの要因だったようだ。これなら他の作業をしながらでもテレビが見られる。
■ フレッツ光プレミアムでVPN
普通にやってもダメでCTUの設定でPPPoEを有効にする必要がある。設定は簡単にできるが、いったんCTUでの接続を切断してPPPoEで接続しなければいけない。やってみたら無事に接続できた。あまりVPNを使うことはないだろうが、使えるとなると、LAN接続のHDDも欲しくなってくる。ただセキュリティ上は不安がある。普通のHDDにしてファイルを送る場合は家族にパソコンを起動してもらった方が安心かもしれない。
2007年03月18日 [Sun]
■ [MOVIE] 「不都合な真実」
「省エネルギーの電化製品や電球に交換しましょう」「リサイクル製品を積極的に利用しましょう」。アカデミー主題歌賞(歌曲賞)を受賞したメリッサ・エスリッジの「I Need to Wake Up」が流れるエンドクレジットにそうしたメッセージが表示される。「これは政治ではなく、道徳問題なんです。強い意志を持って今こそ行動しましょう」。アカデミー長編ドキュメンタリー賞の受賞スピーチでアル・ゴアは映画の中の主張を再び繰り返すコメントをした。そうだその通りにしなくては、という気分になってくる映画である。世界各地で1000回以上行ってきたという講演を中心に組み立てたこの作品、決して映画としての技術は優れてはいないが、昨今の異常気象を見ていると、メッセージにあふれたこの映画の存在は大きい。ゴアの真摯な姿勢も尊敬すべきものであり、価値のある作品だと思う。
地球温暖化の影響でグリーンランドなど陸地の氷河が溶けて海に流入すると、海流が止まり、暖流がなくなることで極地付近の気温が低下する。ローランド・エメリッヒ「デイ・アフター・トゥモロー」(2004年)で(極端に)描かれたことをゴアは講演の中で分かりやすく説明する。極地の氷が溶けると、海水面は6メートル上がり、世界各地で多大な被害も引き起こす。巨大な台風やハリケーン、大雨によって毎年のように被害が起きているから、ゴアのこの説明には説得力がある。そのすべての原因は人間が経済活動によって出している温室効果ガス。それは急激に増えている。これを減らすのは「モラルの問題だ」というのがゴアの主張である。
地球温暖化には懐疑的な意見も含めてさまざまな説が存在するようだ。30年以上にわたって地球温暖化防止に関する活動をしてきたゴアの主張は危機感の強いものだが、ウィキペディアによれば、海水面の上昇は6メートルではなく、「西暦2100年までに30cmから1m」という計算もあるらしい。この映画に描かれたことがすべて真実かどうか、データの解釈が正確かどうかは僕にはよく分からない。「ジュラシック・パーク」の作家マイクル・クライトンでさえ、「恐怖の存在」で地球温暖化説を否定している(これには批判が多い)。
だが、人間が行う活動によって温暖化に限らず、地球環境が害されていることは否定できないだろう。「不都合な真実」がすべて真実であるとかたくなに信じてしまうことは宗教と同じになってしまって良くないと思うが、ゴアが言っている一人ひとりがモラルの意識を持って生活しようという主張は歓迎すべきことだ。ただ、個人的にはモラル以上に政治の問題も多く含まれていると思う。ゴアが選挙で敗れたブッシュ大統領が富裕層の方しか見ていないことは「華氏911」(2004年)でマイケル・ムーアが痛烈に描いていたが、この映画に足りないものがあるとすれば、ああいう権力に対する批判の鋭さだろう。モラルの問題だけでなく、政治の問題も大きいことをもっと指摘しても良かったのではないかと思う。モラルの問題だけにしてしまうと、温室効果ガスを大量に出している企業への圧力は高まらないのではないか。
2007年03月27日 [Tue]
■ 都城泉ヶ丘2−0桐生第一
まさか勝つとは思わなかった。桐生第一もまさか負けるとは思っていなかっただろう。泉ヶ丘のチーム打率は出場32チーム中最下位。4番打者の昨年秋からの打率は1割に満たないと聞いた。打率に関係なく、高校野球は勝てるものなのだ。出塁し、走塁し(バントで送り)、スクイズで得点する。高校野球の基本の戦い方で泉ヶ丘は勝った。桐生第一がエースを出してこなかった理由は分からないが、21世紀枠のチームを少し甘く見ていた面もあったのかもしれない。とはいっても2安打完封ではエースを出してきてもそれほど結果は変わらなかっただろう。
昨年秋の県大会での優勝時に「あのピッチャー、あと10キロ速かったら打たれたのではないか」との声があったそうだ。打線を誇るチームはもっと速い球を練習で打っているだろう。しかし泉ヶ丘の投手は確かに丁寧な投球をした。あれだけタイミングをはずして内野ゴロばかり打たせたのは褒めていいと思う。まさか、まさかと桐生第一が思っているうちに勝ってしまったという印象だ。
打率は最下位でも、たぶん学力は32校中、トップクラスだろう。応援団の生徒は勉強道具を持参したそうだが、普段のクラブ活動の遠征でも勉強道具は持って行くという。選手たちも甲子園に持参しているはず。海外では文武両道は普通だけれど、日本ではスポーツだけしかしない場合が多い。幸い、組み合わせには恵まれているので、できるなら次も勝ってベスト8入りを果たし、文武両道の強さを証明してほしいと思う。
2007年03月31日 [Sat]
■ [MOVIE] 「リトル・ミス・サンシャイン」
負け組家族がカリフォルニアへの旅を通して再生する物語。ゴールは「夢のカリフォルニア」かと思わせておいて、クライマックスの美少女コンテスト「リトル・ミス・サンシャイン」に出てくる女の子たちは醜悪だ。変に大人ぶっていて、子供らしさがない。気味が悪いほど。こうしたコンテストに対して監督のジョナサン・デイトンとヴァレリー・ファリスの夫婦監督は批判を込め、勝ち組、負け組の二分法のバカバカしさを批判する。一家は結局、この虚飾に満ちたコンテストをぶち壊すことになる。クラッチが壊れたバスを走らせるために家族が一緒にバスを押し、走りながらバスに飛び乗る。バラバラだった家族はこの共同作業を何度も繰り返すことで一つになるのだ。絆を取り戻した家族が笑いものになろうとしていた娘を助けるためにコンテストを壊すのはそうした共同作業の帰結にほかならない。この映画、図式が分かりやすすぎて物足りない部分も残るけれど、笑いを散りばめた中にあるその真っ当さがいい。アカデミー助演男優賞(アラン・アーキン)とオリジナル脚本賞を受賞した。
アリゾナ州に住む少女オリーブ(アビゲイル・ブレスリン)の家族の壊れ方は多分にデフォルメされている。祖父(アラン・アーキン)はヘロイン吸引で老人ホームを追い出され、叔父フランク(スティーブ・カレル)は同性愛者で恋人に去られて自殺未遂、父親リチャード(グレッグ・キニア)は勝ち組に入ることしか興味がなく、ハウツー本の出版をエージェントに働きかけている。兄ドウェーン(ポール・ダノ)はパイロットの夢がかなうまで誰とも話さないと決めている。まともなのはいつも夕食にチキンを出す母親シェリル(トニ・コレット)ぐらいだ。オリーブは「リトル・ミス・サンシャイン」の地区予選で繰り上がって全国大会出場が決まる。1位の子がダイエット薬を使用していたためだ。金のない一家はオンボロのミニバスでコンテストのある1000キロ以上離れたカリフォルニアを目指す。旅の途中でミニバスが壊れるなど、さまざまな問題が巻き起こるのはこうしたロードムービーの常套的な手法だ。
家族の壊れ方がマイク・リー「人生は、時々晴れ」ほど深刻に描かれないのはエンタテインメントに描写が振ってあるからで、アメリカ映画らしい作りである。冗談とも思える描写の中で「本当の負け犬は負けることを怖がって挑戦しない人間のことだ」という祖父のセリフが光ってくる。本の出版ができずに意気消沈する息子を励ます場面などアラン・アーキンは好演だけれど、早々にいなくなるので助演賞受賞に値するかには疑問もある。
これが脚本第1作のマイケル・アーントはアーノルド・シュワルツェネッガーの負け犬を否定する発言からこのストーリーを書き上げたという。勝ち負けで分類すれば、勝ち組はほんの一握り、世の中の多くは負け組なので、こうした姿勢は共感を得られやすい。ただ、脚本自体はそれほど際だって優れているわけではないと思う。それでもメジャー配給の作品にはこうした身近な家族の問題を取り上げた作品は少ないので、相対的に評価が上がったのだろう。作品賞にノミネートされたものの受賞を逸したのはそういう部分があるからかもしれない。